8.村人全員経験値になっちゃってました

何とか夜を凌いだよ!



「あ、明るいよぉ〜……はっ!」


忘れていた!ここ森だった!!


「さて、じゃあ行きますか……」



私はひたすら歩いた。

なんか色々鬱陶しい魔物出てきたけど、

スキル【摩擦係数操作】で全員吹っ飛ばしてやった。


レベルが結構上がった。



《レベルが35に上がりました。》




あれ?そういえば次って何になるんだろう?

市民の次ってなんだろう……?


30で変わったってことは30刻み?

次60ってこと〜!?


「めんどくさぁ」



あ、村が見えてきた。


なんか戦える武器欲しいよね……。

スキルだけじゃなんか心もとないし。

あ、スキル【摩擦係数操作】解除しとかないと。


コレ忘れると村人ともし握手でもしたら、

間違って吹っ飛ばしかねないからね……。


そういうとこ私ズボラなんだよねぇ〜。

なるべく使わないように、武器で戦おう。


第一村人はっけーーん!

よし声をかけよう……



「す、すすすみませーーん」


「ん?なんだい嬢ちゃん。何か用かい?」


よし!会話出来た!


「あの〜武器欲しいんですけど……」

「え?お嬢ちゃんその格好で冒険者か何かしてるのかい?」

「え、あ、まぁ一応、はい」


私今普通の服だもんなぁ……

そりゃそんな市民が武器欲しいとか言ったら怪しいよね。


「武器ならそこの爺さんに言いな」

「あ、ありがとうございます!」



よしよし!ちゃんと会話出来たぞ〜!


あのギルフォードよりも良い剣が欲しいなぁ〜。

でもアイツ凄く高そうな剣だったんだよね。


「あ、あの〜」

「どうしたんだい?」

「武器ってここでいいんですよね?」

「うん…?あ、ああお嬢ちゃん武器欲しいのかい?」



このおじさんもびっくりしてるなぁ。まぁそっか。


にしてもすごいなぁ〜色々置いてある。

斧?両手で持てそうにないくらい大きい剣に、よくみる剣。

なんか色々バリエーション豊富だなぁ。


「お嬢ちゃんは何が欲しいんだい?」


うーん、斧とかあの大きい剣は私の力じゃ無理だよね……。

となるとこれかな?


「これで!!」

「短剣かい。じゃあ150ルピーね」

「はい、分かりま………あっ」



完全に忘れていた。

武器買うのにもお金いるんだった……。



「まさかお嬢ちゃん、金払わない気かい……?」


やばいやばいおっちゃん凄い怖い顔になったんだけど!!


「あ、あの話せば分かり―」

「みんな〜このお嬢ちゃん捕まえてくれー!泥棒だー!!!」



何でそうなるのよぉ〜〜〜〜〜〜〜〜!



「え?さっきの嬢ちゃんじゃねぇか……まさか怪しいと思ってたらそんなことを」

「なになにどうかしたの?」



なんか村人めっっちゃ出てきたんですけど……!!

いつの間にか私を中心に囲まれてるんですけどぉぉぉぉ!!


「あ、あのあの!私泥棒なんてそんな―」

「うるせぇ!その手に持ってるのが何よりの証拠だろう!」



あれ、私いつの間に短剣持ってたんだろ?



「分かりました!離します!ほら!……置きましたよ!?」


「………あ、あれ?皆さん?なんで近づいてくるの……?」



マズイよ〜またこんな展開だよぉーーーー!!


仕方ない村人さん達ごめんなさい!!!


「ごめんなさい!先に謝っときます!スキル【摩擦係数操作】」


「お?なんだようやく捕まる気にな―」



ごめんなさいごめんなさい!!!



「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぉ」



ごめんなさいごめんなさい!吹っ飛ばしちゃってごめんなさい!



私は次々と村人をスキルで吹っ飛ばしました。

気付けばこの村で立っているのは私だけでした。








「……これじゃ、市民どころか魔王そのものだよ……」




《レベルが45に上がりました。》




……………あっレベルアップしてる。






《高坂明美:レベル45【市民】》

・スキル【絶対防御】

・スキル【憤怒】

・スキル【摩擦係数操作】

・パッシブ効果【水耐性】

・パッシブ効果【威力上乗せ】

・パッシブ効果【集中】

・パッシブ効果【自動体温調節】

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