7.やばそうなスキルGETすることになっちゃってました。

皆さんおはようございます。

現在時刻は分かりません。

暗いので多分、夜だと思います。


【市民】になったのはいいんですが、

特に何か変わったことはありません。


強いて言うなら服装が変わりました、以上です。


私は今宿を探しています。


今日は森の中で野宿をすることになるでしょう。

皆さんは真似しないで下さいね!




「って誰が真似すんのよこんなの……寒すぎてしぬ……ううう」


火もないから暖も取れない、灯りもない。

真っ暗な森で女の子一人です。


難易度ベリーハードは相変わらずな様です……。


「おばあさんのスープ食べたいなぁ……」






ダメだこれ本当に死ぬ……!

何とかしないと!とりあえず動こう!!

体を動かしていれば温かくなるはず!


「おいっちに〜うぉいっちに〜うぉい―」



ガサッ



「―ぎゃああああああああああああ」



なになになになに!?

こんな森でやめてよお願いだから!




「………なんだ猫か…にゃー?」


「…………何をしてるんだ私は」



「うぉいっちに〜うぉいっちに〜……」



よし!だんだん体も温まってきたぞ!




《パッシブ効果:【自動体温調節】を獲得しました。》




なにそれ!あ……なんだか暖かくなってきたような…



「寒さを感じない!!凄いやったぁぁぁあ!」


あとは灯りが欲しいよね……。

昔テレビでやってたキャンプのあれ……あの〜あれだよ。

ほら!こう擦るやつ!木と木で擦って摩擦?で火をつけるやつ!

あれをしよう!



私は頑張ったと思う。

それなりの知識で頑張ったよ。

でも現実そう甘くないのよ……。



「………着かない」


何が間違ってるんだろう……


木の棒で木の板擦るだけでしょ!?

なんで着かないのよ!テレビ嘘ついてたのか!?


「……はぁ……もう少しだけ頑張って無理なら諦めよ……」



私はコツコツやるのが得意だ。




《スキル:【摩擦係数操作】を獲得しました。》



また変なスキル獲得したじゃん。

摩擦係数操作?……よく分かんないけど使ってみよっと。



「スキル【摩擦係数操作】!」



「うお、なにこれすごおぉぉぉぉぉぉぉ」


なんか木の滑りが凄く良くなって、

もはやツルッツル回転するんだけど!!


「……あ、着いた」



なんということでしょう。

あんなに暗かった森に火が灯り、

たゆまぬ努力により明るくなったではありませんか。



「さすが私だ……にしとも明る〜」


自動で体温調節されてるから暖かさはあんまり実感無いけど、

やっぱり明るさがあると全然違うよね〜。

はぁ〜癒されるぅ……



ガゥゥゥゥゥゥゥ



「……え、今やっと暖取れたのに来ないでよ」


ガァァァァァアア!!!


「ギャァァァァァ!だから来ないでって!!」



ギャウンッ



「……あれ?咄嗟にビンタしたら犬型の魔物回転しながら吹っ飛んで行ったんだけど……」




あ………【摩擦係数操作】解除するの忘れてた。

これ使い道誤るとヤバそうだなぁ……。

切り忘れたら大変だし、あんまり使わないようにしとこっと。






こうして私は夜を凌ぎました。





《高坂明美:レベル30【市民】》

・スキル【絶対防御】

・スキル【憤怒】

・スキル【摩擦係数操作】

・パッシブ効果【水耐性】

・パッシブ効果【威力上乗せ】

・パッシブ効果【集中】

・パッシブ効果【自動体温調節】

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