第11話
「出しに行ってくる。お前は此処にいろ」果汁で書いた男性に手紙を出しに行くカタクリ。
隠れてついて行っても良いよね!!
カタクリが拝殿に行った後、足音をたてないようにゆっくり渡り廊下を歩く。拝殿に続く戸を開けようとしたが開かない。カタクリは鍵を開けずに行ったみたいだ。
此処の鍵って何処に置いたっけ、、、、。
摂社に戻り、文机の引き出しを探すが、紙と矢立しか入っていない。
部屋の中を探すが、それらしい物は見付からない。探し続けていると一冊の本を見付けた。薄汚れた深緑色の初めて見る本だった。気になったのでページをめくってみると何か書かれていた。
日付と内容、日記帳かな?
『三月二十一日
マヨイが産気づいたと言っていた。相手はどうやら麓の村に住んでいる男らしい。男には会ったことはないが、マヨイが生き神になる前にいた夫だと言う。妊娠しているというのは知っていたが産気づいたという報告を受けて当然驚いたし、腹にいる子供が気がかりだ。マヨイ曰く神職には言っておらず、産まれたら男と共に育てるんだとか。そういや一人の男が産婆を呼んで来ると言い、村に下りて行ったな。この二人の問題は色々残っているが、そこは本人達に任せておこう。』
誰かが書いた日記帳。マヨイという名前は生き神の少女だろう。内容を見るに少女というより大人の女性みたいだ。
記載者の名前を探したが書かれていない、だが少しクセのある書き方でカタクリだと思う。
カタクリが戻ってきたら聞いてみよう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます