第六話 森は俺のオアシスだ

俺のオアシスである森に到着。

森は水の流れる音や虫の声、なんで澄み切った空気になんの視線もない。やはり、森はオアシスだ。


ザッザッ


俺は山の中を進んで開けた空間に入った。


「ここでなら、練習できるだろう」


そこは、地面が平らで空が見える。運が良かったぜ。


この世界は、先に説明した通り、ポイズンという怪物が存在しており、それに相対することができるのが、神に与えられたと言われる「ギフト」である。

現代ファンタジーと言っても魔法が存在するわけではない。そのため、ギフトで補えない部分はホモ・サピエンス時代から肉体で補っている。つまり、今から肉体を鍛えるのである。


そして、期限は一年である。何故なら、ストーリーが始まるのが2年性からだからだ。


一年ではそこそこの肉体しか手に入れられない。しかも、空間と時空を操るポイズンやボスポイズンなので、攻略するための力の偏りが多くなってしまう。


とても危険だし、危ないが危険な橋渡りには最強に必要である。


よーし、頑張るぞー。


ーーーーーーーーーーー


それから、俺は森で獣たちと戯れながら修行をし、ある程度の力を身につけることができた。


それにより、目標を達成させるためにも空間と時空を操ることのできるボスポイズンを倒しに「迷いのグニャグニャ森」へ向かった。


森に入った瞬間に視界が淀んだ。グラグラと視界が揺れて、吐き気がする。

俺は胸にある石を掴み、石にあるボタンを押した。その瞬間に吐き気は治り、視界が冴えてきた。


「はぁー。こんな時のために状態異常無効の霊石を持っといて良かったぜ。結構、高値だったからお小遣いが一年間分消したんだけど」


ザッザッ


おっと、そんなことを考えている間にポイズンがお出ましだ。

けれど、構っている暇がないだよな。


機動力と瞬間的な力を鍛えただけだから、体力が持たないんだ。


でも、この一ヶ月鍛えた速さで抜かして進めるから、ボスポイズンのところまで一気に行くか。


そして、俺はポイズン達を抜かして進んだ。

ーーーーーーーーーーー

ボスポイズンの場所はひらけたところ平面な地面があるところにいるので、森に来た時に木に登って確かめたから、ここら辺だと思うけど。


ガァーッゴォー


まさかのボスポイズンは後ろからの不意打ち!、それ、俺達、人間がやる方じゃない?


そう不思議になっている間にも、ボスポイズンは俺に向かって咆哮をあげ、向かってくる。ボスポイズンは半透明な体で、爪など武器として使う部分が金色になっていて、神秘感が漂う。


あれ、なんかめちゃくちゃかっこいいんけど!


こう思うのも仕方ない、普段のポイズンは赤紫の体に赤い目、牙が黒く淀み、緑のよだれを流しまくっているからだ。


だが、奴からは清楚感漂うフローラルな香りがするし、よだれは金色だからその身が丸ごと宝箱じゃないか。これを100体以上狩れるとか役得じゃね?


まぁ、いいか。


急ぎに狩るとするかな。


俺は斧を持ち上げた。そう瞬間的な力を出すには力を乗せることのできる斧が一番だからね。この一ヶ月は斧の力調整をするためにいたのも同然だからな。


……


戦いは俺の初撃から始まった。

ボスポイズンに横から斧を振り、攻撃をした。

が、ボスポイズンは片腕で斧を止め、もう片腕で殴りにかかった。それを俺はかわして、また攻撃を仕掛ける。


そこからは、どちらも引かない攻防戦が10分間続いたが、ボスポイズンの足場が悪いためか、体が傾いた時に一撃を入れた。

はずだった、ボスポイズンがいたところには何もおらず、後ろから衝撃が襲ってきた。


「がはっ」


グォォォォ


ボスポイズンは雄叫びをあげ、これでもかと攻撃を仕掛けてくる。一気に攻防戦は俺の防戦一方になった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る