第26話光




地下6階では、メインの戦闘はクーだ。


リーゴが操る植物が巨大オークを葉の攻撃で傷つけている。


そんな巨大オークにクーが雷撃をぶちかます。

血が流れているから感電死するのは間違いない。

案の定、立ったまま消える巨大オーク。


とり残された魔石を拾って「もうちょっと胃袋バッグの入口が大きればなー」

入口を広げながら大きな魔石を入れる。



「ギ、ギャ、ギ」


ゴブがバッグを触りなが何かを訴えてる。


「ギ、ギャ、ギ、ギャー」


バッグを叩いて手を振りやがった。


もしかして胃袋バッグの名がダサい。

言われてみれば良い名ではない。


あの買取りしてくれる女性も、名を聞いて引いてた。

ならば「無限バッグでどうだ」


「ギャー、ギャー」


「ギャー、ギャー」


「ギャー、ギャー」


良好そうな返事がかえってきた。



「ブ、ブ、ブヒー」とクーがやる気をだして走りだす。


リンも警戒しながらクーの後を付いてゆく。




あ、分かれ道だ。

クーは、右にコブシを振りかざす。


「右に居るのか・・・」


「ブヒブヒ、ブー」


居るらしい。


そんな会話をしてる間に巨大オークが現れた。

石柱を振りかざす。


クーは、足元に駆け込み雷撃を放つ。

1回ではダメで2度目の雷撃を放った。


膝が崩れて後ろ向きに倒れた。


「ブヒー」とかぼそい雄叫びを・・・そして消えてゆく。



「ブ、ブヒーヒー!」


「ブ、ブヒーヒー!」とクーが連呼。


これって進化だ。


オーの時と同じだ。


「ブク、バグ」と皮膚が急激の盛り上がり皮膚を引き裂く。

血が流れるが再生すると生き物のように傷へ戻ってくっつく。

引き裂かれた皮膚は、嘘のように元に戻ったぞ。


巻尺で測ったら235センチだ。

それに防御担当だからガッシリしたタイプに・・・


それに、体に合わせるように盾も大きく成長。

魔石を入れてた4ヶ所は、頑丈に収納できるように変化してる。

釣り糸も飾りのように裏側を飾ってる。


そんなバカな・・・これって意味があるのか・・・


薄く黄色になった魔石が見える。

試しに交換だ。


これって、どうやって取るんだ。

手で取ろうとした瞬間に「スポッ」と手の中に魔石があった。

ポーチに入れて、新しい魔石を無くなった位置に・・・

あれ!すでに魔石が入っている。


これって思うだけで交換出来るぞ。

こっちも交換と思った瞬間に手に魔石があった。


ポーチの中を見ながら魔石を見る。

パッと消えて所定の位置に入ってたよ。

マジで感動ものだ。


1つは、黄色いままだ。

なので後1つを交換したよ。



「今度は、ランプの番だな」


黙ったままのランプは、空中に浮かんだまま浮遊してた。



俺はが走ってるのにプカプカと浮遊。

だからといって遅い訳でもない。

なんだろ・・・ちょとイラっとくるのは。



だから巨大オークを見つけても、ギリギリまで待つ。

そしてランプの後ろへ後退。



ランプを無理やり戦う状況をつくる。


どでかい拳が振り下ろされるが、フワッとかわしている。

そして炎のブレスを吐く。


ああ、巨大オークがメラメラと燃え上がる。


「ブヒー!ブヒー!」と鳴き叫ぶ。


最後は、巨体を燃やしたまま消えていった。





これで何回目の戦いになるだろう。


あれ!ランプの動きが変だ。

ランプが巨大オークの顔面に向かって、右、左と細かく動いていた。

巨大オークは、パンチを繰り出す。

右にかわし今度は、左にかわした。


かわすだけだと思っていたら、ランプに新たな変化が・・・


なんと炎のロープが飛び出して首を巻きつけている。

オークは手でかきむしる。

何度かきむしった。しかし取れない。


最後には「ドバーー」と血が噴出す。


そのまま消える巨大オーク。


あ!ランプが変だ。


赤くなったり青くなったりして、2倍に成長してた。

え!それが進化なの・・・呆気ないが、どうやら進化したようだ。




巨大オークがやってきたから、ランプの戦いを見た。


なんと青い火の玉を放った。


巨大オークのバカじゃーない。

後ろにさがりながらかわす。


巨大オークも、え!っと思っただろう。

急に速度を上げて方向修正。

呆気なく命中して燃えてしまった。

一瞬で勝負が決まって消えるオーク。




なんとランプもやる気をだしたぞ。

先頭を飛び回ってる。


相手は巨大なオークだ。

高い位置のランプにとって、見つけるのは簡単だ。

青い火の玉を放って遠くの巨大オークを仕留める。


このままランプの一人狩りだ。



そして、地下7の階段を見つけた。


それにしても大きな階段だ。

俺が持ってる巻尺は、3メートル。

5回も測ったよ。

幅が15メートもあった。


この階段から巨大なオークが出てこないか心配だよ。

あれ!6階上の階段って、そんなに大きくなかったよな。

まあ、ここで心配しても仕方ない。


「皆、下りるぞ」




ここの通路も大きい。

巨大オークでも余裕な通路だ。


そんな通路を急ぐ皆をなだめて進む。

何が起きるか分からないからだ。


え!遠くで声が・・・

更に声が大きくなる。



その正体を知って驚く。

オークが数え切れない程に居やがった。


「ランプは、青い火の玉を放て!リーゴは、呪文だ。後の皆は、来る奴を皆殺しだ」


ああ、俺は死ぬかも・・・・・・


ランプの青い火の玉が頼もしく見える。

もう30発も放ってる。


大きく育った植物も頼もしい。


とうとう目の前で戦いが始まった。


俺の矢も尽き果てた。

コンパウンドボウも落としたが拾う気にもならない。


ただ見てるだけで悔し涙がポロリと流れた。


え!なんだ。

手から光が・・・光りが伸びる。

これってライト〇ーバー。


俺は、右手、左手の2本をマジに見てた。


「ギャー」


その声に我に返った。


皆が守った防衛ラインを突破されようとしている。

俺は、走った。


抜け出したオークを呆気なく切断。


左腕を突き出した。

それだけでオークの顔面に穴が開いてた。


そこから何も覚えてない。

もう本能だけで戦ったようだ。

戦いは終わった。


ユミは、ひどいありさまだ。

傷だらけでHP1しかない。

だから解除した。


魔石を回収して引き返した。


魔石の数は、150個だ。

怪我を負ってないのは、ランプだけだろう。


あの光って何・・・



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る