第43話 セックスレスにならないように
【登場人物紹介】
これまでのあらすじを踏まえた人物紹介です。
真鍋星矢(せいや)…元々つとめていた物流会社をやめ、幼い頃からの夢だった舞台俳優をもう一度志す事に決める。元々、職場が同じだった中野春花と付き合っている。舞台が忙しく連絡が取れない期間が続いていたが前回の話で内間から春花が不満を募らせてることを知らされ、ちゃんと話し合いをした。
多田愛未(まなみ)…あざと系女子。過去に星矢と添い寝する等して星矢を誘惑していたが星矢の告白を断った。それ以降、星矢とは絶縁状態。
中野春花(はるか)…星矢の彼女。星矢の告白を一旦保留にしていたが、その後、無事星矢と結ばれた。連絡が取れない期間が続き寂しさを感じ、一瞬後輩社員の青木悠馬に心がうつったが正直に星矢に伝え、反省。話し合いの末、星矢との気まずい関係は解消された。
春日部博(ひろし)…星矢の元同僚。星矢の良き相談相手でもあった。最近でも連絡は取っている。
内間君恵(きみえ)…星矢の元上司。星矢に告白して振られた後も星矢を思い続けている。
青木悠馬(ゆうま)…新入社員。春花の後輩。春花の相談にも乗っている。春花を慰めるためハグをして以来、春花に距離を置かれている。その相談のため、愛未の家に泊まったら流れで添い寝することになった。
_______________________
〜青木悠馬の視点〜
悠馬の元に春花からラインが届いた。
『青木くん。いつも私の相談に乗ってくれて本当にありがとう!彼氏と上手くいってないときに優しくしてくれて本当に助けられてました。一瞬でもあなたのハグに応じてしまったこと、それを期にあなたに余所余所しい態度を取ってしまったこと、本当に反省しています。あなたにも期待持たせちゃうし、軽率でした。ごめんなさい。私自身、彼氏と向き合うことに逃げてたんだと思います。でもこれからはちゃんと話し合いしていくって決めました。逃げないって決めました。だからもう大丈夫です。今まで寄り添ってくれてありがとう!これからも社内で先輩後輩として仲良くできたら嬉しいです!』
「ハグしたくらいでここまで反省しなくていいのに。春花、本当に真面目なんだよね」
「まあこれが中野さんの良いところですから!」
「ま、次行きな!私はダメだよ?彼氏いるからね?」
「わかってますよ!でも今日だけ慰めてください」
「わかったよ。今日だけだからね?」
愛未はそう言って悠馬を抱きしめて頭を撫でた。
_______________________
〜真鍋星矢の視点〜
星矢は朝、春花と手を繋いだ状態で目覚めた。二ヶ月ぶりのセックス。とにかく気持ち良かった。
「久しぶりのセックス!本当に気持ち良かった〜」
「私も!スキンシップは大切にしていこうね。もちろんそれ以外も」
「うん。そうする。セックスレスにならないようにしていこ!」
身体を重ねたからなのか、昨日しっかり話し合ったからなのかは分からないが星矢と春花は生き生きしていた。
_______________________
〜内間君恵の視点〜
内間と博は夜、二人で飲みに来ていた。
「真鍋、中野と仲直りしたらしいね。またやっちゃった〜私」
「本当に何やってるんですか!奪うとか言ってたのに助け舟出すってほんとアホですよ?」
「弱ってるところに優しくして奪うって何か私の性に合わなかったんだよね」
「それで後悔してたら意味ないじゃないですか!」
「本当にそう!私、何やってるんだろ」
「でもそこが内間さんの良いところですよ」
「え?」
「俺はそんなとこ好きです。今日俺の家来ます?次の恋進むって意味でも良いと思うんですけど」
「は?」
「え、ダメですか?俺たち、結構仲良いと思うんですけど」
「アンタ、馬鹿じゃないの?誘い方下手くそか!誘うならちゃんと段階踏みな!」
「はぁ。分かりました。じゃあ今度デートしてください」
「無理。ごめんね。アンタのこと好きになる自信ないわ。」
「そんな…」
「でも何でも話し合える所、部下としてじゃなくて友達として本当に好きだよ。いつもありがとう」
博は照れて顔を赤くした。
「照れんな!だからモテないんだよ」
「それ、内間さんが言えます?」
二人はそんな会話をしながら友達みたいに笑った。
_______________________
それから半年が経過した。季節は春。星矢と春花の結婚式が開かれていた。
_______________________
ここまで読んでくださり、ありがとうございます!次回が最終話です。是非よろしくお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます