第25話 俺、内間さんの事好きかも
【登場人物紹介】
ここまでのあらすじを踏まえた人物紹介です。
真鍋星矢(せいや)…社会人二年目。優柔不断な性格。少し気になっていた後輩、春花に告白するも保留にされる。いつも何となく過ごしている。
多田愛未(まなみ)…社会人一年目。あざと系女子。星矢の告白を断った後も星矢を誘惑していたが完全に縁を切られた。
中野春花(はるか)…社会人一年目。ストーカー対策として星矢とは恋人のフリをしていた。星矢の告白は一旦保留にしている。
春日部博(ひろし)…星矢の良き相談相手。周りから好かれているが愛されキャラ的存在で恋愛関係は疎い。
内間君恵(きみえ)…星矢の上司。飴と鞭が激しく、星矢に厳しい時は厳しい。大阪出張で星矢にいきなり告白するが、すぐに振られてしまった。現在は今まで通り星矢と接している。
町田孝之(たかゆき)…バーテンダー。星矢の教育係で星矢の一つ上。
堤健司(けんじ)…バーのマスター。オネェ。人生経験が豊富故に星矢にアドバイスをくれる。
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………疲れたなぁ………
金曜の午後。星矢には疲れがどっときていた。それもそのはず。今まで週5だった仕事が週6になったようなものだ。それもいつもより忙しい仕事が。
相変わらず物流の仕事はつまらなかったため、星矢にとって週末のバーテンダーの仕事の方が楽しみになってきていた。それくらい今まで物流の仕事の方は愛未と春花目当てでやっていたことが浮き彫りになってしまった。
前より疲れが溜まっているので飲み会とかもキャンセルするようになっていった。博からはたまに何かあったのか心配されるくらい疲れが顔に出ていたらしいがそれと同時に生き生きしているとも言われるようになった。
春花とのデートまで後、二週間となった。ラインでやり取りし、原宿の犬カフェに行く事になった。それも楽しみの予定の一つだった。
そしてこの頃にはバーでの仕事内容も一通り覚えた。まだ三回しか入ってなかったので自分の中でもビックリするくらい覚えるのが早かった。
この日はお客さんとして内間さんも来ていた。副業禁止の会社じゃないため、副業してることはバレても何も問題ないのだが内間さんをお客さんとして相手するのは少し気が引けた。
「じゃ、俺行ってきます」
そう言って注文されたカクテルを内間さんのテーブルに持って行ったのは星矢の教育係として仕事を教えてくれている町田孝之(たかゆき)だった。
孝之と内間さんは楽しそうに談笑していた。
………内間さんとあんな話盛り上がる事あるんだ。どんな内容の話してるんだろ………
そんな事を頭の片隅に思いながら星矢はちゃんと自分の仕事もこなしていた。
仕事終わりにいきなり放たれた孝之の言葉に星矢は衝撃を受けた。
「俺、内間さんの事好きかも」
………えぇ!!!???気は確かですか??………
「え、マジで言ってます?」
「うん。だってすっごく大人の余裕あって。俺、昔から年上好きなんだよね」
「厳しいよあの人。同じ会社だから分かるんだけど」
「え、同じ会社なの!じゃあ今度飲みとかセッティングしてくれない?」
………えぇ?そんなに!?………
「絶対やめた方がいいですよ?すぐ怒るし」
「そんなの、深く関わらなきゃわかんないよ!お願い!」
「わ、わかりました。じゃあ飲みをセッティングすれば良いですか?」
「後、連絡先も知りたい!」
星矢は内間さんにここまで好意を寄せる人がいることに衝撃だった。まあ美人寄りと言われれば美人寄りではあるが。
………飲みのセッティングは博にでもお願いしてやってもらうか。俺はあんま関わりたくないしな………
そう思って博に連絡しセッティングしてもらい、内間さんにもそれとなく事情を伝え、連絡先を孝之に教えることまでは成功した。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます!主人公が誰と結ばれるのか等、予想を応援コメントとかに書いてくれるととても嬉しいです。
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