俺と添い寝した後輩には彼氏がいて俺には彼女的存在がいて…？

第19話 一緒に寝ましょ

【登場人物紹介】

ここまでのあらすじを踏まえた人物紹介です。

真鍋星矢(せいや)…社会人二年目。優柔不断。愛未と春花のどっちが好きなのか分からず悩んでいたが、健司にアドバイスを貰い、まずは愛未にアプローチすることにした。愛未の家に泊まり、告白するが前回の話で振られてしまった。

多田愛未(まなみ)…社会人一年目。あざと系女子。一応彼氏と別れるまで待つように星矢に頼んだ事があるが本人は忘れているらしい。前回の話で星矢の告白を断った。

中野春花(はるか)…社会人一年目。星矢とはストーカー対策として恋人のフリをしていたが最近はストーカー被害に合わなくなり、その関係も解消された。

春日部博(ひろし)…星矢の良き相談相手。周りから好かれているが愛されキャラ的存在で恋愛関係は疎い。

内間君恵(きみえ)…星矢の上司。飴と鞭が激しく、星矢に厳しい時は厳しい。大阪出張で星矢にいきなり告白するが、すぐに振られてしまった。現在は今まで通り星矢と接している。

堤健司(けんじ)…バーのマスター。オネェ。人生経験が豊富故に星矢にアドバイスをくれる。

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　後輩の家で後輩に手を繋ぎながら告白したら今は恋愛をストップしてると振られる。そしてお風呂に入っていたら後からシャワーだけと入ってきて「見ないでくれ」と茶化される。衝撃の連続過ぎて理解が追いつかず、星矢は洗面所を出た後、椅子に座ってじっと壁を見つめていた。

しかし、相手は愛未だ。出会った時から星矢に衝撃を与え続けてきた相手。さらなる衝撃が起こる事は容易に想像できるだろう。

愛未がお風呂から上がると「私、星矢さんの髪、乾かしてあげますね」と言って星矢の髪をドライヤーで乾かし始めた。

………普通こういうのって恋人とやるもんだろ………

この際、そんな事はどうでもよかった。しかし、衝撃は続く。壁をじっと見てる星矢に愛未は

「何見てるんですか？」

と声をかけた。

「いや、ちょっとボーっとしてて」

「何だ。これがバレたのかと思った」

そう言って愛未が机から掴んで手に取ったのはオカモトゼロワン。通称コン○ーム。

愛未のあざとさは人知を超えていた。こんな分かりやすい所にあったことの方が衝撃だった。てか部屋の掃除するって言ってたのに。

星矢が唖然としすぎて何も言わないと愛未が続けた。

「これ、元カレが置いてったやつなんです。私も置きっぱなしにしてたの今気づいてバレたかもってヒヤヒヤしました」

………じゃあ何でわざわざ伝えたんだよ………

「星矢さん、これ使ったことあります？」

………何の質問！？………

「俺はオカモトゼロワンはないなー。バタフライ使ってたかも」

「星矢さんバタフライ派なんだ！」

………何このコン○ームトーク。普通の世間話みたいに話すのやめて………

「私、性行為自体はそんなに頻繁にやらないですよ。でも人のぬくもり感じると誰かに愛されてるんだって実感できるから好きな行為ではあります」

………あ、そうですか………

「星矢さんは私に対してそういう欲求抱きます？」

星矢が何答えようか迷っていると愛未が言葉を続けた。

「はい。乾きました！歯磨きして寝ましょ。明日も仕事ありますし」

………そうだよ、明日普通に仕事じゃん。肝心な事忘れてたよ………

歯磨きが終わると愛未は言った。

「見て分かる通りベッド一個しかないんですよ。布団出すのもめんどくさいんで一緒に寝ましょ！」

愛未はこういう子なんだと思ってそれに従う事にした。本当に距離感バグってる小悪魔なんだと。

二人は手を繋いで眠った。星矢は可愛い後輩と添い寝してるという事実自体はとても嬉しかったが振られた後に添い寝するという訳の分からない状況で困惑の連続だった。

社員旅行と同じ感じの二度目の添い寝。しかし、決定的に違う部分があった。あの頃は添い寝してるという事実だけでも楽しんでいたが、今は楽しめなかった。

それ以上に頭で整理できない事が多すぎたのだ。

しばらくして、星矢は考えるのをやめた。

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ここまで読んでくださり、ありがとうございます！感想や主人公が誰と結ばれるのか等、予想を応援コメントとかに書いてくれるととても嬉しいです。