渡り魔女 ベティー・コルネ

　剣と魔法が支配する異世界ノバリス、そこに『渡り魔女』と呼ばれる魔法使い達がいた。
　彼女たちは一人、もしくは数人で、それぞれの得意な魔法で細やかな仕事をしながら、各地の国や町を巡り旅している。
　十七歳の新米魔法少女「ベティー・コルネ」もそんな渡り魔女の一人だつた。

　ベティーは冬になると北の国から長い旅をして、冬を越す辺境の町にやって来る。そこには一人住まいのお婆さんと、黒猫が待っていた。さらに、お婆さんの孫で、ベティーに想いを寄せる快活な少年ルークが手伝いに来ている。
　そんな、ほのぼのと冬を越すはずの街に突然、王都から騎士団と宮廷魔道士の軍勢が出兵してきた。その後、街に巨大な魔獣が襲ってくる。
　そこで、ベティーの意外な正体が………

　その後、春になるとベティーは極北の町を目指し…続きを読む