第7章

医務室を後にし 自室に入ろうとする。だが見たことの無い部屋がある。ドアから感じる雰囲気が...こう...異質だ。そのドアに近付くと そこには『Shakespeare』と書いてあった。


総監「シェイク...スピア..?会ったことないよな...。」


取り敢えず挨拶する事にした。ノックをするが返事がない。だが物音はする。再びノックすると 鍵が開く音がした。そして扉が開く。


?「...誰。」

総監「どうも。簡単に言えば...ここの総監..かな。」

?「そうですか。」


それだけ言うと彼女はドアをバタンと閉めた。恐らく彼女がシェイクスピアだろう。だが間違っていたら不安なため 総務に連絡する。


総監『総務。白いショートヘアーで黒い服の女性って シェイクスピアですか?』

総務『そうだが...どうした。』

総監『いや..関わろうとしたら 拒絶されて。』

総務『彼女は...あぁ..そんな者だ。...頑張れ。』


どうやら彼女がシェイクスピアで間違い無いようだ。もう一度部屋をノックしてみる。


シェイクスピア「...何ですか。」

総監「話したいんだけd」

シェイクスピア「嫌です。」

総監「取り敢えず話をk」

シェイクスピア「嫌です。」


話を遮る速度が半端じゃない。どうした物かと悩んでいると 彼女が口を開いた。


シェイクスピア「...はぁ。用件は?」

総監「君と話したい。もしも任務で同行する事になったらのために。」

シェイクスピア「...どうぞ。」


どうやら部屋に入れてくれるみたいだ。だがその目は確実に“早く帰って欲しい”と語っていた。


総監「失礼します。」


中は片付けられており 大量の本, 大きめのベッド, 机, 椅子。そして彼女の衣装棚と思わしき物がある程度だった。彼女は椅子に座り 話しかけて来た。


シェイクスピア「...それで。何を話すつもりで?」

総監「自己紹介とかかな。」

シェイクスピア「はぁ..。私はシェイクスピア。この施設に帰還したのは二年前。」

総監「二年前?それにしては会ってないね。」

シェイクスピア「昼夜逆転してるので。」

総監「なるほどね。」

シェイクスピア「...もう良いでしょう。帰って下さい。」

総監「そうするよ。ありがとうシェイクスピア。」

シェイクスピア「二度と会わないことを祈ります。」


部屋から追い出されてしまったが 割りと話してくれた。根はまともな人なんだろう。自室に戻り 政宗さんにメールする。


総監『政宗さん。お久しぶりです。最近戦い少ないですよね。』


既読は付くのだろうか。


政宗『そうだな。だが私はこれで終わりとは考えない。私は...私はな。総務の言う通り...厳しい戦いが待っていると思う。』


思ったより早く既読が付いた。


総監『僕もそう思います..。何か...感じるんです。』

政宗『そうか。まぁ 起こった時は全力を尽くしてくれ。』

総監『分かりました。』


メールは終わった。ベッドに倒れ込む。


____嫌な予感がする。

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