第28話

どうしたものか…

綾華のためにやると決めたが無策で綾華の親に誘拐しました。

と電話するわけにはいかない。


綾華の両親とも面識があるから声でバレる可能性が高い。


というか、まず相手にされない


別に自分が犯人になる必要はないのではないか?


電話の男は自分が誘拐したのではないと判断されれば誰でも良いのだろう


綾華と仲が良い多田野瞳なら、

もう何か異変に気が付いているかもしれない、


瞳を誘拐犯仕立て上げよう


不思議なもので一つ事が決まると次々に計画が出来上がっていく。


これなら…

なんとかなりそうだ


決行は早いほうが良い


決意が揺るがないうちに、


綾華を速く助ける為に


足早に瞳の最寄り駅に向う。


今日彼女が家に帰るのは、部活で少し遅いはず入れ違いにならないように、早めに行こう。


財布を持って、ロープを持って、ナイフを持って

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