第15話

ーガラガラガラ。

あれから小1時間。沈黙が走る。

(き、気まずい)

胸につけているペンダントを見る。

「なんだ?それは…ずいぶんと古い感じがするが…」

「…これはわからないです」

「…どういうことだ?」

「私は、昔、捨てられたらしく…その時から持っていたそうです。なんだか、あったかい気がして…」

「中はどうなっている?」

このペンダントはロケット式で中に何か入っている。

「こ、これは…中が開けれなくて…」

(だから、私も知らない。)

「貸してみろ」

「へ?あ、はい」

戸惑いつつも男にペンダントを渡す。

ーパァッ

神々しい光と共にペンダントが開いた。

「す、すごいです!ど、どうやって?」

「………」

「た、大公様?」

「な、なんでもない…そうだ、名前を決めた」

「な、なんでしょう…」

「今日からお前はー」

なんなのか。どんな名前なのか、そんな緊張をすぐになくなった。

「ーノイラだ。」

とても綺麗な名前に思わず聞き入ってしまったからだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る