第14話

「こちらはどうでしょう」

「ふむ…これと同じ種類・別色のものを100着つくれ」

「あ、あの…」

「あとは…あれ、それ、これなんかも着せすてくれ」

(いやーーー!!)

「も、もう…大丈夫です〜〜〜!!」

ー数時間前

「さあ、そろそろお上りに。お父さんもあなたを待っていますよ」

「は、はい…」

(まさか私の目が変わった?)

気づいたら急に目の色が変わったのだ。驚かずにはいられない。

「あっ…」

(服…どうしよう…)

「お嬢様。この服を着ましょう。美しい見目にぴったりだと思います。」

「え…あ、はい」

言われるがまま、されるがままに見た目が変わっていく。

「大公閣下。お嬢様の服をご用意致しました。」

「そう…か…は?」

「ど、どうでしょうか?」

ドレスは白。可愛いレースがあしらえてあり、胸には大きな紺のリボンが飾られる。髪はストレートで前とは大違いだ。

「あ、あぁ…とても似合っている」

「よかった…」

ルークは安堵の吐息をついた。すると…

「…よし。ついでにもっと買うか。」

「へ?」

ーそして今に至る

「とても似合っている。それじゃあそろそろ城に行くか、」

「は、はい!」

ーカランカラン。

「ありがとうございました!」

(とっても良い人だったな…)

こうして今度こそ城に向かったのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る