第10話 馬車での出来事

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レビューで、投稿頻度よりも一回文字数を上げる事を考えています。どちらがいいか決めかねているので、反応をくれると嬉しいです。

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 見るからに熱血!みたいな人が話しかけてきた。こういう系の人は苦手なんだよなぁ。髪も赤いし、今まで前世分も含めあまり関わったことがない人種に少し気後れする。後ろの子はずっと震えている。何か違和感を感じるが、特に気に止めなかったし、なんならちょっと気持ち悪いと思ってる。もちろん本人にこんな気持ちが伝わらないように努力はするが。


「そうだよー!よろしくね!ブレイブと、リア!私はサラで、彼はペイン。ねえねえ、二人ともどこの学園?私たち二人は第二だよ!」


そうやってサラとブレイブが会話を続ける。


 その瞬間少し馬車が揺れ、体のバランスを取るために出した俺の手が何かに当たる。


「ぁいた、、、。なんだよ。」


見てみると、俺自身のバッグからノートがはみ出していた。

 あーこれ、日記か。ペインくんの。サラとブレイブはもう話がもり上がっているし、俺はこれでも見て時間を潰そう。彼と、この世界の事をもっと知りたい。

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 41月10日。

今日はサラとピクニックをした。明日こそ、伝える。覚悟を決める。

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 少年はサラのことが好きだったのかな?なぜか申し訳ない気持ちで溢れる。俺は翌日の日記も読んでみる。


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 41月11日

意識を失った。理由は不明。病気かも知れない。もし病気だった場合はどうなるんだろう。ここで治せる病気であってほしい。王都には、出たくない。

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 ??月??日(黒く塗りつぶされている)

スキルは微動。人生が終わった。スキル至上主義の世界で、初手から終わった。あいつは氷化。苦しい。

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その後は、その日あったことが淡々とつづられていた。

違和感を感じる内容もあったが、とりあえず思春期なのかなと読み飛ばした。すると、最後の背表紙の裏に赤黒い物体が見えた。詳しくみると、それは文字だった。おそらくペイン少年であろう筆跡で、こう書かれていた





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あいつは

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 その文章はそこで終わっていた。なぜかその言葉は初めて日記を見た俺の胸に杭を打つように響いた。

普段の俺なら、こんなハウツー本の表紙に書かれてそうなこと信じない。何を偉そうに、と思う。

しかしそれがこの体の本来の持ち主、ペイン少年の筆跡だからなのか、すんなりと言葉が頭に入ってきた。

 違和感に従ってみよう。きっとそれが大切だと思うから。俺は立ち上がり、話しているサラたちに近づいて、こう問いかける。



「なぁ。リア、、、だったよな。なんでさっきから、震えてるんだ?」









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