第2話 【か】

その後、サキは試験を終えて家に帰りました。


しかし、その日から、サキの日常は少しずつ変わり始めました。

バッグから現れた妖精は、サキが困ったときだけ姿を現し、助けてくれました。


ある日、サキが学校から帰ると、家の前に見知らぬ男が立っていました。

その男は、サキに痴漢を働こうと近づいてきた あの おじさん です。


男はサキに近づいてきて、「お前のせいで 自衛隊 女性YouTuber に金銭を脅し取られている」と言いました。サキは驚き、何も言えませんでした。



男はサキに向かって、「責任を取れ!」と言ってきました。


サキは恐ろしくなり、妖精を握りしめました。



「聞いているのか!」



サキは、つめ寄る男から身を守るために、しゃがみ込んでしまいました。


すると、手にした妖精が 男の目に入ってしまいました。


「なんだ、それは! おまえも撮ってんのか!」



男がサキの手の中にある妖精を捕まえようとした、そのとき――。



サキは男に向かって、「妖精は私の友達です。絶対に渡しません!」と叫びました。男は怒って、サキに向かって平手を放ちました。


しかし、その時、サキの手のひらを抜けて、妖精が飛び出しました。

妖精はサキを守るために、男の顎に目がけて飛んで行ったのです。

男は驚いて、その場から逃げていきました。


サキはほっとして、妖精に感謝しました。


妖精はサキに微笑んで、「あなたの勇気が私を強くするのです」と言いました。


つまり、サキの危機一髪の日々は、これからも続いていくのです。


◇つづく

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