意味というよりもむしろ、形としての漢字への筆者の執着を強く感じさせる作品。内容はもちろん秀逸なのだが、語としての漢字への拘りに、強い共感を覚えるのは私だけだろうか。物語と共に、語の世界に耽溺するのも一興かも知れない。そんなことを思わせる作品です。お薦めします。
私は正直ハマんなかったけど、ハマりる人は居そう!現実すぎる!読んでて現実逃避ができないのがまたいい!現実が一番怖いってよく分かった!すいません、まだ一話しか読んでいません、今度ハマるまで読もうかな?
昔、日本では口語(話し言葉)と文語体(書き言葉)と使い分けられていた。読み書きが出来るのは教育を受けた貴族、一部の人間だけであり密書や政治的イデオロギーが込められている物書きが「大説」と言う。話し言葉で文章を書くことが許され、それの総称が「小説」となった。この作品は言葉と文体、間や和を感じる「言葉の間引き」までが美しく情緒を感じさせ、風情とその内容の集大成であり「おもむき」を読み楽しむことである。