第5話 技能体術テスト 2

 1つ目の普通の体力テストが終わった。

 僕の記録は平均以下で、50m走以外は特に

秀でてはいなかった。

 ちなみに50m走のタイムは3.89で

平均が4.01。思ったよりも秀でてない。

 それでも、50m走は自信があり、

他の男子にタイムを聞いてみたらみんな

3秒前半台で少し萎えてしまった。

 そんな事がありつつ、今僕は先生と

1v1の闘いをしている。

 


 前半は魔術の質ではなく量で押し切っていたが、後半に差し掛かってきた頃から

 先生の魔術の威力が高くなってきて

量じゃ押し切れなくなってきた。

 そして僕は相殺しきれなかった魔術を受けて

1発KO。

 そのまま保健室へ運ばれて

治癒の魔術を受け復活。そして僕以外にも

ダウンしている人がいるらしく

保健室の外では人で溢れかえっていた。

 僕はアネットを探したがアネットの姿が

見当たらなかった。

 どこにいるのかと探してグラウンドへ出ると

そこにはKOされている先生と

アワアワとしているアネットがいた。

 

           

 アネットの試合を見ていたクラスメートに

話を聞いてみると、どうやらアネットが

開始の合図の笛がなった瞬間に

爆破魔術を先生に向けて無数に打ち込んだらしい。                          

 先生も最初は防御魔術で耐えていたけれど、

途中から耐えきれなくなってアネットの爆破魔術をくらってKO。

 そしてアネットは1-Bの中で

唯一の2つ目のテスト合格者らしい。

 そして迎えた3つ目のテスト。

 『魔物との追いかけっこ』

 僕たちは始まる前に説明があった通りに

緊急脱出装置が各自1つずつ配られた。

 思ってたよりもコンパクトでズボンのポッケに

入るくらいの大きさだ。

 そして先生たちは校内へと戻り、

校舎をグルっと1周囲むように高さ10mくらいの

バリケードを魔術で作った。

 しばらくすると学校のスピーカーから

 「今から魔物を召喚する。くれぐれも死ぬなよ」

 と流れ、プツリと音がしたかと思えば

グラウンドの真ん中からいきなり魔物が

召喚された。

 魔物からは禍々しい魔力が放出されていて、

魔物は僕たちを見るとすごい勢いで

こちらへと向かって走ってきた。

 そして僕たちは全速力で走って逃げた。 


 

 


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