第2話 幼馴染

 僕は学校に行くために、バスに乗ろうと駅へ

向かっていると


「久しぶり、ライ。元気してたー?」


 といきなり元気な声をかけられ、振り向くと

そこには幼馴染のアネット・ドールがいた。

 ノボスチャン家とドール家は仲が良く、

父さんが兵士で部隊の隊長をしていたとき、

その部隊の副隊長として父さんのことを

サポートしていたらしい。

 そのおかげでノボスチャン家とドール家は

仲が良く、アネットとは小さい頃から

 遊んだり、寝たり、ケンカしたりとしていて、

 こいつ、実は男なんじゃないかなと思うくらい

やんちゃなことをしていたが今では

 あの頃の面影が全くなくなっている。

 昔はショートで胸もぺったんこだったのに、

今では赤髪のロングで胸も……Cくらいあり、

 考えられないくらいに美人となっている。

人って変わるんだなぁ〜。びっくり!

 しかし、最近は全然ドール家に顔を出さなくなり

家で引きこもりニートの生活を送っていたため、

 アネットに会っていない。

そして何を言おうか考えていると、


「ライ、もしかして私のこと忘れたの!?」


 と言われ、


「一緒に風呂に入ったり、

寝たりしたりとした仲なのに!?」 

 

 とよけいな一言を大きな声で言うので

僕たちの近くにいる人たちに白い目で見られ、

 顔から耳まで真っ赤になりながら


「大きな声で言うことじゃないだろ。

 忘れるわけないだろ、アネットのこと」


「だって最近ドール家に顔出してないし」


「最近ってもここ数年はずっと家で

 引きこもってて外でてないんだよ」


「へーそうなんだ〜」

 

 とぶっきらぼうに答えるとアネットは


「じゃあ、これからはずっと一緒だね。

 それじゃあ、早く学校行こ。

 じゃないと入学式に間に合わなくなっちゃう」


 と言って駅へ早足で向かっていった。

 僕もアネットを追いかけるため、

 駅へ早足で向かった。

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