第32話 偉人の名言にて、やすらかになろうか?
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私にありがちなこととして、まず、当初の予想よりオーバーする傾向にある。
例えばそうだな、その日の買い物リストを書いてワクワクする。
計画を立てるのは楽しい、孫子曰く、戦う前から勝敗は決まっている。
次だ、直前になって面倒くさがる……計画倒れにも程がある。
なんとか行動に移せば、自然とやる気というか、ワクワクしてくるものだから直前のムーブはいったいなんだったのか?
いつものことだから気にしない、結果として遅刻癖が改善しない理由なのかもしれない。
次だ、楽しく買い物、そしてお会計……おかしいな、リストにないものがいっぱいあるぞ? HAHAHA!
こうして、当然のように予算オーバーする……孫子曰く、己を知り、彼を知れば百戦危うからず……おかしいな、これじゃあまるで、私自身が知り難きこと陰の如くだね?
ま、買い物そのものには満足しているし、よかろう……ん、ああ、孫子の一説を引用しただけに、私にぴったりな言葉があるって?
ああ、例えばそうだな、孫子の旗と言われる風林火山は、戦国時代最強と名高い甲斐武田家の軍旗であり、武田 法性院 信玄 と言えばこれだろう。
信玄公の遺した名言として、曰く、戦いは五分の勝利をもって上となし、七分を中となし、十分をもって下となる。
五分の勝利は励みを生じ、七分は怠りを生じ、十分は驕りを生じる。
さて、買い物の結果はどうだ?
ああ、もちろん大満足さ!!……oh f**k.
またやっちまったぜ!!
いくら孫子をかじろうが、偉人の言葉を引用して心に刻んでいようが、三歩歩けば忘れる、頭の新陳代謝が活発なアホにはわからんし、変わらん訳だ。HAHAHA!
もちろん、文章を書くときも同様であり、当初は短編程度に終わるだろうと思っていた、このエッセイも中編ぐらいになりそうだし、それまで書いていた作品もそうだ。
おおよそ100000文字前後を予定していた異世界ものも、気付けば250000文字だったり、書くもの全てがオーバーしがちなのだ。
これがいいのか悪いのか、判断に迷うが……心が正しいと思うことをした結果、文章を書くことが楽しくてたまらない、それでよかろう! HAHAHA!
しかし、程々と言うものを身に付けるべきであることには変わりなく、やりたいことを十分やりきったことによる満足感を得るよりも、五分程度出来れば次も頑張ろうと言う励みになる。
うん、自らの手で七つの作品を眠らせた理由ってさ、そういう戒めでもあるんじゃないかな?───。
◇
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