第31話 【危機一髪】な過去よ、やすらかにあれ








  前回、前々回とキャラクターメイクについての変貌、およびどちらも温め続けたものであったお話はいかがだったかな?


 今回はさ、いったん休憩を兼ねてお題を拾っていく、せっかくだから【危機一髪】でもやっていこうか。


 さて、【危機一髪】と言えばそうだな、宇宙怪獣でも現れたのかな?


 怪獣映画や光の巨人的な、昭和浪漫の香るキャッチコピー、エピソードタイトルっぽいよね?


 そんな感じで【危機一髪】のお題を拾っていく訳であるが、なるべく面白いものにしたいから悩むよね?


 例えばそうだな、ある自称産みの親が、私を路上で産み落とし、そのときに頭を打ったことでバカになった……あまりにもセンスの無さすぎる笑えないジョークを言われ、家族や親戚に嗤われたなんて気分の悪すぎる話をさ、延々とするわけにはいかないだろ?


 ああ、本当かどうかも知るよしもなく、とりあえず関わることなんてないからどうでもいいね。


 次はそうだな、昔の曇りガラスってさ、なんというか……思ったよりも脆いと感じるのは、もしかしたら私だけであろうか?




 痛い話注意、ブラウザバックは便利だぜ? HAHAHA!


 もちろん私も痛い話は勘弁してもらいたいからね? HAHAHA!




 一回目はそうだな、子供のときの話だ。


 その時はたしか、風呂に入りたいけれどのガスの調子が悪くてね、なかなか点かないもので苛立ってきた。


 寒さに震えるも、その時すでに家族が寝ており、起こそうものならばあれだ、一つ前の話レベルの倫理観であり、モノ扱い的な家庭環境でなにを期待するんだい?


 ガスは一向に点かず、苛立ちが募れば……ま、ものにあたる他になく、すぐ近くのガラス戸を蹴れば……子供の蹴りでも割れることに驚きつつ、流血しながら冷静にガラス片を片付けたのだ。


 血の気が引いたと言うか、風呂場に水を飲みにやってきたマイケル君を説得し、待ってもらいながら片付けて掃除していたさ。


 ああ、もちろん家族は起きてこないし、とりあえず応急的な手当てで止血し、お風呂を諦めて寝たよ……翌日、大騒ぎになったのは言うまでもなく、切ったのが足裏だからまだよかったものの、結局病院で縫うことになったよ? HAHAHA!



 そしてこれには続きがある……またガラスかよ!?


 雨戸を閉めろと命令口調の家族に辟易とし、気だるげに窓のほうへ向かって手を伸ばしながら歩いたときだ……ああ、盛大に躓いて右手からダイブ!


 硝子は盛大に割れ、右手首を切ったことで……ところでさ、慌てて病院に電話するのはいい。


 だけどさ、俺が自ら望んで手首を切ったかのように伝えるのはあんまりではないか?


 ま、家族仲は最悪、ここから抜け出すまで時間はかかったけれど、そうじゃなかったとしたら……【危機一髪】どころではないね?


 ネガティブな環境であればあるほど、麻痺してしまうからね……あ、他にも【危機一髪】系はあるけど、泳げないのに海に突撃し、潮に流されて溺れたものの、なんとか自力で生還した話もあるし、アホな あら フォウらしく、めげずに再び海に突撃するなんてこともあったよ。


 ああ、もちろんその辺の流木を拾ってからの再チャレンジ、今度は溺れずに済んだけど……流石に足元を泳ぐ小魚の群れが見えたときは、冷静になって引き返したよ?


 この話も続きがあるけど、家族と親戚がクソってだけでさ、生存を喜ばないばかりか、夜中に叩き起こして詰めるなんていうのは、なにも面白くもないからスルーしよう。


 ほかの危機一髪はそうだな、気付いたらガードレールの上で寝ていた系、あとは……さて、【危機一髪】を拾って書いたものの、不思議と一人暮らしするようになってから無縁になったよ?


 なんでだろうね? 不思議なものだ───。







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