第27話 厨二病よ、治療方法がないので……やすらかにしてくれ
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例えばあなたは、中学生、あるいは高校生だったとする。
ある日突然、物語を書いてみようと考える……登場人物の年齢、元ネタ、舞台設定、どういったストーリーなのか?
アホな当時の私はこう考える。
登場人物、主人公は自分の年齢と近い、とりあえず近い。
身長もプラスアルファで色々とマシマシのジローインスパイア的ななにか、とにかく足し算をしまくったテンプレのようなもので埋めていき、治療方法の確立されていない厨二病を発症。きっとステージ2ぐらいだろう。
性格はそうだな、普段は斜に構えた無口でニヒルな感じ……ああ、典型的な症状と言うのか、ニヒル以前に書き手のおつむがアヒルだな? HAHAHA!
次はメーンヒロインの設定はそうだな、当時好きだった子等をベースとして、自分にとってどこまでも都合のいい感じ、ネーミングなんかはお察しで妄想が膨らんでいくのだ!
こまけえこと? 知らないから以上!……うん、ファンタジックにも程があるぜ! HAHAHA!
次に舞台設定はそうだな、これは実にシンプルだ。
『と り あ え ず 学 校 ! !』
シンプルに定番じゃないかな?
最後にストーリーはそうだな、恋愛ごっこありのなんでもあり! もしくはただのノープランで軸なんてもの、あるわけねえだろ!? HAHAHA!
まず、どのような出来事があって、主人公とメーンヒロインの接点が出来上がるのか?
自分をカッコいいと思い込むのはよき。
それはそうと、クールぶって斜に構えた、普段は無口でニヒルなつもりのアヒル頭がさ、どうやってメーンヒロインとの会話が成立するんだよ!?
ご都合主義?……そうだな、都合を作ることにエネルギーを大量消費するんだよ!!
ま、そんな訳で当時皆無な想像力をもってしてもさ、当然の如く原稿用紙一枚分で既に青息吐息……おいおい、これなら反省文の方がマシだぜ?
まずはそうだな、経験値が足りないことそのものについては、仕方ないの一言に尽きる。
無知であるということを知る、ソクラテス的な哲学を知らなかった当時は、とにかく時計の針を進める他にない。
そもそも本を読まない私は、スタートラインから転けて当然であり、日常的に読書をしている人ならばいざ知らず、本を読むことの大切さを知るのは相当未来。
もっとも、まさか未来で小説を書いて投稿しているなんて、当時の私からしたら想像しなかったことだろうね?───。
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