2024/4/27 NFLドラフト2日目

 NFLドラフト、初日の1巡目はコミッショナーが発表していきますが、2日目からはそれぞれのチームのOBが出て来て選択選手を発表していきます。


 で、ドラフトには多くのファンもいますので、OBの中には地元のファンを煽る者も出てきます。

 有名なのが2017年と翌2018年のフィラデルフィアとダラスでの出来事。

 まず2017年にダラス・カウボーイズの殿堂入りレシーバー・ピアソンが2巡目発表で出て来て、「ここフィラデルフィアで5回優勝して、殿堂入りしたカウボーイズを代表して指名選手を発表する栄光に浴したよ」と、当時は優勝していない、オーナーも殿堂入りしていない地元イーグルスを馬鹿にするようなことを言います。

 そうしたらその年にイーグルスが優勝してしまって、しかも次の年の開催地はダラス。当然、イーグルスの名キッカーであるエイカーズが満面の笑みで仕返しをします。

「今日、俺は昨シーズンの地区優勝、ディビジョン王者、カンファレンス王者、そして世界一! 世界一になったイーグルスを代表してやってきた! ダラスさんよ、今日指名される選手ってあんた達が最後に優勝した時、まだ生まれていなかったよね?」


 次の2019年はテネシーというやや地味な場所でしたが、コルツのパンター・パット・マカフィーが出てきます。彼の現役時代はコルツとテネシー・タイタンズは15勝1敗くらいの圧倒的な差がついていたので。

「俺はコルツでパンターだったパット・マカフィーだが、コルツはタイタンズと試合する時、パントなんかしなかったから(パントは点を取れない時に蹴るもの=点を取っているからパントは必要ない)、俺が何者かについて知る人はテネシーにはいないだろう」

 と言い、更には「俺が引退した時、同期が2人引退した。しばらくしてドラフトがあったからテレビで観ていたら、さっきの2人がコルツの2人目、3人目を発表して、4人目の時はオランウータンだった。本来、4人目を発表するのは俺だったはずなのに! でも、オランウータンの仕事を奪うのは怖いから、今日まで待つことにしたんだ」と、何故か自虐ネタまで話して笑いを提供しました。

 パット・マカフィーはWWEのレスラーでもありますし、ESPNでキャスターもやっていますから(この前、大谷を評価していた的なことで名前が出て来てましたね)、このあたりのパフォーマンスはさすがのものです。


 その後は新型コロナの影響もあって控え目になったのか、あるいは昨今殺伐としすぎていて、こういうのもやりづらくなったのか(大統領もトランプ氏からバイデン氏に変わりましたし?)、最近はなくなってしまったようですが、また見てみたいものではありますね。

 ちなみに今日の開催地はデトロイトでしたので、パッカーズの発表には結構ブーイングが飛んでいました。ベアーズは発表者が子供を連れていたせいか、あるいは馬鹿にされているのか普通の反応でした。


 日本でもこういう地元を馬鹿にするようなことをやると大騒ぎになりそうですが、かつての名選手なんかが出て来て指名選手を発表するのは悪くないと思うんですけどね。

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