【1章完結】オッサン、3人のギャルに『シェア』される!?〜元気いっぱいな美人ギャルに懐かれた平凡サラリーマン、ギャルづくしな毎日が始まってしまう〜
第8話 ギャルはラブラブなツーショット写真を撮りたい(前編)
第8話 ギャルはラブラブなツーショット写真を撮りたい(前編)
「うーん……なんか今日は疲れたなぁ……」
暑さが日に日に増している7月中旬。俺は夕方の駅前でスマホを眺めながら首を回す。
少し寝不足なところもあるが、どちらかと言えば会社の先輩と後輩による
「女性にとってはそんなに気になる物なのか? これ」
俺はスマホからぶら下がっている『絶対に取り外せないストラップ』を見る。
イジられるだけかと思ったら、2人ともこれについて追求してくるんだもんな。誤魔化すのに必死だったよ……。だって絶対に言えないもんな。
『知り合ったばかりの女子高生のスカートめくった動画と引き換えに、ビーズストラップを強要されている』
なんて情けない話。
「まだかなー」
辺りを軽く見回してみるが、帰宅ラッシュの人混みの中に彼女の姿はない。
今日は俺の方が待つ形になっている。というのも、会社を出る前にこんな連絡があったのだ。
【ごめん、ちょい遅れる】
まあ、来られなくなったわけではなさそうだし、気長に待つとしよう。
「ふあーあ……」
気を抜いたら大きなアクビが出てしまった。
「お疲れだな! サラリーマン!」
ドンッ
肩へ軽く体当たりされる。とびっきりの笑顔を湛えて登場したのはもちろん彼女だった。
「ごめんね、オッサン。待たせちゃって」
元気な美人ギャル改め、ミサキさんが申し訳さそうに手を合わせる。
「大丈夫ですよ。そんなに待ってないので」
「なら良かったー。今日はちょい、いろいろあってね。……てかさー」
ミサキさんはからかうようにニヤリと笑いながら肘でツンツンつついてくる。
「オッサン、もしかして寝不足? あーしのアンスコで
「ふぐっ――――!?」
図星すぎて言葉が出ない。恥ずかしすぎて死にそうだ。
「え、なにその反応……マジ?」
「……すいません、我慢できなくて」
俺は顔を逸らしながら答える。イケイケギャルのフリフリアンスコに大興奮してしまったのだ。2アンスコで2回しちゃったよ。
「ええー! やだあー! 超嬉しいんですけどおー!」
ギャルは目を輝かせる。
「オッサン、あーしの体にあんま興味ないのかもって思ってたから興奮してくれて超嬉しー!!」
ギャルが勢いよく抱きついてくる。
「ちょっ!?」
声がデカすぎて通行人の視線が集まっている。俺はいったん彼女を落ち着かせる。
「あはははっ……。ごめんごめん、嬉しくてつい……。けど、そしたら動画2つじゃ足りないよね」
ミサキさんは俺に耳打ちしてくる。
「次はね、昨日履いてた『赤いパンティ』の動画も送ったげる。あれTだから、あーしの可愛いお尻丸見えだよ。みんなには内緒ね♡」
えっ……マジ?
ミサキさんと顔を見合わせる。彼女はうんうんと頷いてくれる。俺は心の中で拳を掲げるのだった。
「それじゃあ、オッサン。こっち見て?」
「えっ」
カシャッ
ギャルが不意に腕組みツーショットの自撮りをした。え? 俺、顔を作れてないんですけど?
「うん♩ 撮れてる〜撮れてる〜」
ミサキさんは満足そうに頷いたあと、スマホを操作し始める。
「あのー? 俺、変な感じで写ってませんか?」
「大丈夫だよ。オッサン、
「こんなもんって……」
ヤだなー。この子と初めてのツーショット写真なんだし、もっとちゃんと写りたかった。
ミサキさんはスマホを操作しながら話し始める。
「あーしね。今日1組の青木くんと……ああ、サッカー部のイケメンね。4組の高橋くんに……ああ、そっちはバスケ部のイケメンね。2人に告白されたんだけどさ……」
え? マジ?
ギャルがとんでもない話をサラッとぶち込んできた。
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