テレビとゲームと本が友達だった頃の話

 小学校の頃に友達はいなかった!っていうか今も怪しんだけど!もちろん互いの家を行き来したりみたいな子はいたけどさ、遊んでたけどあの当時ってガキコミュニティという共同体があってお互いそれを形成しているだけでさ!お互いがそれのパーツなわけ!だって自我がそんなに成長してないから!


 だから正直遊びたくねえな、みたいなやつとも遊ばなきゃいけなかったりすんじゃん?ノリで。分かる?だからそんな中で、本当に俺が慕ってて仲が良かったのはテレビだけなんだよね。当時ケーブルテレビで映画とかアニメとかドリフとかを見まくって感動したり、笑ったりしてたわけ!もう一方向のコミュニケーションでしかないけど、周りの子供としゃべるよりやっぱ面白いんだよね。そりゃあ、面白がらせるために作ってるから当たり前なんだけど!

 

 で、一定以上年齢いったらゲームになっていくわけだけど、タイミングよくDSっつーね。携帯機が出るわけで、ペンが折れるまで遊びまくってたわけ。当時年間で買っていいソフトも制限されてたから隠れて遊んだり!友達と遊ぶ理由が隠れてゲームができるからだったりするわけよそれこそ。


 で、本は本でずっと読んでたしね。本って言っても小説から漫画まで幅広くなんだけど。一人の時は本を読み、親に隠れて漫画を読みみたいな感じで、生きてたわけ。


テレビもゲームも本も含めてフィクションは孤独の味方だよね。見ている間は、一人だけどさみしくないわけで。でものめりこむのは良くない。みたいなことを周りから言われるから余計つけあがるわけよ。もう、小学生の俺にとっては、自分のイッツアスモールワールドを守るための戦いなわけですよ。


 まあ戦いっていっても夜、寝床を抜け出してテレビを隠れてみたりとか、布団の中でゲームしたり本を読んだりみたいなことばっかなんだけど、当時としては必死なわけよ。で、それがそのまま大人になっちゃったよね。まだテレビとゲームと本は俺の友達です。アンパンマンの愛と勇気みたいな感じね。こいつらだけはね、一生続く関係だと思うな。でもね、大人になって気づくんだ。あいつらとの関係性を続けるの、金がかかる!!

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