最終話 研究したそうです


 サンタクロースの語源は大国【リリタード王国】の黎明期に活躍した聖人【ニコラウス・フォン・フローズヴィトニル】の呼び名である『セントニコラウス』が変異したものと考えられている。


 彼は数々の奇跡を行使したとともに、子供たちへ深い愛情を注いだことでも知られている。

 また、彼は愛情溢れる人柄だけではなく、時には前線に自ら立って戦う剛の者でもあったようで、今日では一般に浸透している、赤いローブを身に纏い竜にまたがって宙を駆ける姿は、歴史に名高い逆転劇『フェンリスウールヴの戦い』における彼の勇姿が伝わったものと言われている。

 この『フェンリスウールヴの戦い』では、相棒の竜とともに敵国に単身で乗り込み、皇王に土下座をさせたという逸話が残っており、今や数ある小国へと成り下がった【ドルレアンス皇国】側では頑なにこれを否定しているものの、最近の研究ではそれが事実であったとする証拠が数多く発見されている。


 このように、彼の弱者に対する献身的な姿や、相棒とともに敵国に殴り込んだ乗り込んだ姿が、聖夜に竜にまたがった老人が子供たちにプレゼントを配るという現在のサンタクロース像となっていったのは間違いない。


 


 ―――『幼児期におけるサンタクロース体験についての発達心理学的観点』から抜粋


★★★★★★★★★★★★★★★


結局、異世界でのサンタクロースの語源となったというお話でした。

もっと、長くできそうな感じですね。

評判が良ければ考えます。


最後までお読みいただいてありがとうございました。


拙作で『カクヨムWeb小説短編賞2023』に参加します。


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転生したサンタクロースは希望を配る うりぼう @tsu11223344556677889900

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