第3章 「襲撃」

二日目の朝5時、私たちは登山を再開し登り初めた。しばらく歩くと自分と同じぐらいの年齢の男が立っていた。「俺様の名前は前原だ。バステル山に関係する任務は初めてだが、よろしくな」怪しかったが彼は信用してくれと生け捕りにしたクリステルの二人目を見せてきた。同行させたくはなかったが人数的に動き続けるのは難しいと判断したため同行を許すことにした。この日は気味が悪いくらい登山がスムーズに進んだ。何者にも襲われることなく。こうして2日目は終了した。3日目、昨日スムーズに移動出来たおかげで残りは3分の1。このペースで行けばドロクロの元に辿りつける。5分ほど歩くと人型ロボットが我々を待ち構えていた。「ケンヲ、5ホンヨコセ」と私たちに気色悪い声で話しかけてきた。もちろん、渡すわけが無い。それ以前に私は3本しか持っていない。「それは断る。しかも、私たちは3本しか剣を持っていない。」と付け加えた。そしたら「ウソヲ、ツクナ」と言ってきた。その瞬間私の目の前は真っ黒になり気を失った。どうやら強く殴られたらしい。起きると頭に激痛がはしった。頭が破裂しそうだ。「前原とか大丈夫か」。しかし返事はない。辺りを見回すとヒルトンら仲間の姿は見えなく三本の剣も失っていた。帰る手段もない、仲間もいない、お先真っ黒だ。絶望的な心情になりながら振り向いた時キラリと光を反射し輝いている物が見えた。敵がいないのを確認し、その輝く物体を確認しに行った。その物体の正体は剣だった。見事な彫刻が彫られている。鞘の部分は赤だった。敵が探していた剣のうち一本はコレだろうか。私は掘り出して剣を握ってみた。刃の状態もいい。私は持っていくことにした。もう夕方。間に合うだろうか。目的地が近いのだろうか、見つからないように避けてきたものの敵の人数も増えてきた。その時だ、後ろで人の気配がした。振り向いてみると、そこには前原が立っていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る