第3話 愛のコトバ 再びマスター目線

 カランカラン、と新しい客の訪れを知らせる鐘の音が響く。

 

「いらっしゃい……っと、あぁ、噂をすれば、だ」


「まあ! 旦那様!」


 ほら見てごらん、うちの看板娘の、あのとろけそうな笑顔を。


 あれは、ほんとに芯から惚れちまってるんだねぇ……


 私には、陰気臭くて、どこか不気味にすら感じるんだけれど。


「マスター、いつものお願いします!」


 はいはい、了解しました。


 もう、声がすっかり浮足立っちゃってるよ。


 ……いいねぇ……いいよねぇ……


 ちょっと……いや、かなり……

 

 私は、あの旦那がうらやましい。

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愛のコトバ 無限のクラゲ夫婦の馴れ初め話 鹿嶋 雲丹 @uni888

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