第5話:戦いの準備だぞ。

武装集団の男たちの一斉射撃がはじまった。

メイの動きがあまりに速かったためワルワルい男たちの目には彼女を捕らえる

ことすらできなかった。


すでに相手の攻撃パターンを学習したメイは一発も弾を受けることなく

ひとりひとり倒して行った。


メガトンパンチにギガトンパンチ・・・あげくはライダーキックまでメイは

繰り出した、

そのうちカメハメ波まで出すんじゃないかって勢いだった。

そして、なんとピンクの髪は見えるような真っ赤な髪に変わっていた。


どこかからその様子を見ていた詐欺沼は自分たちの精鋭が抵抗できずに

減っていくのを見てビビった。

このままでは、まずいと思ったのか武装ヘリを要請した。


「おい、武装ヘリをよこせ」


それを聞いて博士はこういう時のために作っておいた地下シェルターに

潜ってメイとネットを通じて連絡した。


「メイ、武装ヘリが来る・・・ここまで来れるか?」


「うん、博士、もうすぐ片付くよ」

「終わったらすぐ行く」


武装集団の最後の一人をかたずけたメイは博士のいるシェエルターに急いだ。

騒ぎがしずまった様子を見て新一もシェルターに入るメイを見てあとを追った。


シェルターまでやってきた新一が言った。


「ふたりとも大丈夫?」


「大丈夫じゃ、今、反撃の準備をしてる最中じゃ」


「博士、いつこんな場所作ってたんだよ?」


「わしのすることに抜かりはないわ」

「ここにいればミサイルが飛んできても安全じゃ」

「もうすぐ、やつらの武装ヘリが来るころじゃろう」


「メイ、これを右腕に・・・」


「なに、それ?」


「おまえ用に改良したハイパーキャノン砲だ」

「こいつもこう言う時のためにメイように改造しておいた」

「そんなものまで作ってたのか、博士」


「備えあれば嬉しなしって言うじゃろうが」


「メイ、キャノン砲のトリセツをインプットしてやろう・・・それで

使い方が分かる」


そう言って博士はメイの右腕にハイパーキャノン砲を装着して

メイのAIにトリセツをインプットした。


ハイパーキャノン砲は比類なき射程距離と貫通力を誇る武器で

右腕には銃口を・・・そして右肩にユニットを背負う形になる。

かなりの重量だがメイには重さなど関係なかった。


「このレバーを引くと銃口が伸びる、それからお前の体を支えるストッパーが

背中のユニットから出る」


「ただし撃てるのは、最初の一発だけじゃからの」

「チャージ時間が必要になるから二発目はすぐには撃てん」

「よう〜く狙って収集してしっかりトリガーを引け」

「分かったな」


「分かった」


すると遠くからヘリの音が聞こえ始めた。


「やつらきたみたいだぞ」


「メイは大丈夫なのか? 博士」


「おそらく機関銃はメイには通用せんことを奴らも知っている」

「だから、ヘリからミサイルを撃って来るじゃろ」

「やつらのミサイルをまともに食らったらさすがのメイでもタダでは

済まんかもしれん」


「メイは初経験だからな予備訓練もしてない」

「勝てるかどうかは、やってみんと分からん」


「メイ・・・死なないでくれ」


「大丈夫だよ・・・私は死なないから・・・アイシテルヨ、新一・・・」


「新一・・・おまえ・・平和なうちに何を教えとったんじゃ」


「博士も新一もメイが守る」


そう言ってハイパーキャノンを装着したメイはシェルターの外に出て行った。


「今の・・・愛してるって・・・意味分かって言ってんのかな?」


「戦いに勝ったらメイに直接確かめてみればよかろう?」


シェルターからは外の様子が見えないがメイの目を通して外の様子をモニターで

確認することができるようになっていた。

新一は祈るような気持ちでモニターを見ていた。


「今回のことがうまく切りぬけたらメイはおまえに預けるつもりじゃ」


「ほんとに?、まじで?」


「おまえと一緒にいたほうがメイは楽しそうだし危険が少なかろう」


「わしはまた、わしの歳にあったちょっと若めの50歳くらい年下の嫁さん

でも、作るわい」


「そうか・・・って、メイと歳あんまし変わんないじゃん・・・」


「若いにこしたことはなかろう」


「まあ自分の奥さんだもんな・・・俺でも若い嫁さん作るわ」

「だから、人生楽しいんじゃよ・・・生きてるうちに楽しまんとな」


つづくぞ。

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