最終話 another day【大スクープ】
数年後、念願の報道部署に回ることができた。
あんなにポンコツだった僕も今では重要な部署でバリバリやっている。
そんなある日、政界を揺るがす大スクープが舞い込んだ。
しかも独占スクープ。
報道に携わるものなら誰しもが憧れるのが独占スクープというやつだ。
この一報に国家の将来がかかる。
しかし我々チームは初動を誤ってしまい、大スクープを逃してしまった。
大物政治家はまんまと逃げおおせてしまったのだ。
落胆する我々報道チーム。
奴は今日も国会で余裕の居眠りだ。
どうすれば… どうすれば…
そうだ、そういえば
以前は僕はよくリスケしていた。
よし、久しぶりにやってみよう。
僕はスマートにリスケした。
最近付き合い始めた同じ部署の彼女が寄ってきて「何してるの?」と聞いてきた。
「リスケさ?」
「は?」
僕はさらに丹念にリスケを続けた。
でも
女神は現れなかった。
まるで初めから何もなかったかのように……。
諦めかけた時
僕はこのリスケのあることに気づいた。
ただのテンプレになってしまっていた。
あの頃は違った。
そう、女神は僕のなかの可能性だったんだ。
僕はもう一度僕の中のあの頃をバミった。
そしたら答えみたいなのが朧げながら見えた気がした。
きっと大スクープをもう一度ものにできるだろうと思った。
終
リスケの女神 ブロッコリー展 @broccoli_boy
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