第3話 another day【有名人お宅訪問ロケ】
「さあ、到着しました。こちらがあの有名な〇〇さんのお宅ということで……」
カメラの前で演者さんが邸宅をバックに笑顔で話している。
「それでは、失礼しまーす、あれ?あれ?」
演者さんが門から入ろうとするも開かず、こちらのスタッフサイドに不安な顔を向ける。
Dとチーフが僕のところにに飛んできた。
チ「キミッちさー、ちゃんと〇〇さんの事務所に確認とったんだよね?」
僕「あ、はい、OKもらってますけど……」
D「じゃー何で開かねーんだよ。それに留守っぽいぞ」
僕「あ、はい、留守ですけど。ハワイに行くとかで」
── 一同絶句している。
なんでだろ??
D「なんで、それでOKもらってるなんだよ💢」
僕「あ、はい、あの、ハワイ行ってるけど、外観とかは自由に撮っていいって……」
D &チ「お宅訪問なのに外観だけ撮ってどーすんだよ(のよ)💢💢」
僕「す、すいやせーん💦」
どーしよー、どーしよー、そうだ!
「り、リスケしますっ」
D「何をだよ?、〇〇さんのスケジュールをかよ、ったくよ、つかえねーな」
チ「あのさー、キミッちがADになった日まで遡ってリスケしてくれ」
辛辣な言葉の数々に耐えながらも僕は黙々とリスケした。
キラキラリーン✨
女神さんだ^_^
👸「解決して差し上げますわ❤️」
魔法と唱える。👸「さあ、となりのおうちを見てごらんなさいな」
するとどうだろう、〇〇さんの隣のおうちが、さらに有名な△△さんのおうちに変わっていて、しかも表札にオールOK🙆♂️と入っている。
急いでDとPに伝える。
P「んー、そっちも面白いねー、それ、いただきで」
お宅訪問ロケは無事終了。
ちょうど給料日だったので、いつもお世話になっている女神さんに少ない給料の中からいくらか包んで渡そうと思ったらもういなかった。
僕は僕の財布にバミった。
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