はてもしや 4月じゃなくても バカなのか?

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人生でついたいちばん大きなウソ。皆さんはありますか?

私ですか?私はウソなんてひとつもついたことはありません。“誠実”と書いて“誠実とまそぼろ”と読みますから。


悠心ゆうみ】姉のぶんのカステラを姉のものと知らずに食べ、それを絃葉が食べたことにした(姉にはもちろんバレている)。

めい】少し無理をしてそれを悟られないために虚勢を張って、一度身体を壊している。

八葵やつき】その場のノリで些細なウソを幾度となくついているが、些細だが明らかにぶっ飛んだウソゆえに基本即バレしている。誰かを傷つけるウソは絶対につかない。

絃葉いとは】小学生時代、休み時間にしたサッカーでボールをあらぬ方向に蹴飛ばし花壇の植木鉢を割り、それを小霧のせいにした。

小霧さぎり】小学生時代、休み時間にしたサッカーでボールをあらぬ方向に蹴飛ばし花壇の植木鉢を割り、それを絃葉のせいにした。




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[八葵]「みんな〜!今日だけ食堂に炎龍レッドドラゴンのステーキが並ぶらしいよ!」


[小霧]「昨日鼻かんだら大粒のエメラルドが出てきてさー。」


[絃葉]「この前撮ってもらったわたしの写真がSev○nteenの表紙に抜擢されたよ!!!」


[悠心]「この4月バカ共が!1個ずつ持ってこい1個ずつ!」


[命]「あはは……」


~~~~~~


[八葵]「ステーキ美味しいねぇ。」


[小霧]「これこれー。わたしの鼻から出てきたエメラルドー。」


[絃葉]「表紙は流石に盛っちゃったけど、ほら!小っちゃいけどここにちゃんと載ってるよ!」


[悠心]「……まさか全員純度100%のウソじゃないとはな……。」


[命]「あはは……えっと、ひとつずつ確認していこっか。やっちゃん、今食べてるのは?」


[八葵]「美味しいトンテキですな。」


[命]「小霧、それって何かな?」


[小霧]「ブレ○ケアだよー。飲もうと思ったら噎せて鼻から出ちゃったんだー。」


[命]「で、雨ちーの写ってるその雑誌は……」


[絃葉]「皆さんご存知S○venteenです!いや〜、この前仲良くなったモデルの子が紹介してくれて!」


[命]「秋ちゃん、雨ちーすっごい人気だね。」


[悠心]「いや、流石に私も戯言たわごとだと思ってた。まあ人気出るのはいいんじゃねーか?知んないが。」


[命]「?」


[八葵]「それにしても悠心も酷いよねぇ。4月なんてさ。」


[絃葉]「そうそう!4月なんて言われる人の気持ち考えたことある?」


[小霧]「閻魔様に叱られても知らないよー。」


[悠心]「“バカ”のほうに怒れよ!あと閻魔様に舌ぶっこ抜かれるのはおまえらだからな!」


[絃葉・小霧]「ぎゃー!!!」


[八葵]「私は二枚舌なんで平気っす。」


[悠心]「なんだおまえ。」


[命]「あはは……」


[八葵]「とまあ、私たちのウソはこれでストックが尽きちゃったもんで。悠心と命のウソも聞きたいな〜と。」


[悠心]「ウソ。……ウソなぁ。命、なんかあるか?」


[命]「言われると思いつかないかな……」


[小霧]「あー。ゆーみ、王道のアレ、いっときましょうやー。」


[悠心]「王道?……なんだよ近いな。」


[小霧]「えー?そりゃー……■■■■■■雨ちーに嫌いって言うのさー。」


[悠心]「はぁ。……袈裟けさ固めでいいか?」


[小霧]「ぅごばぁ!ゆーみギブギブ、死んじゃう、ぐるじいぐるじい……」


[悠心]「私はそれは死んでも言わない。世界が明日に終わろうともな。」


[小霧]「世界滅ぶ時に言うのもそれはそれでおかしいでしょーいだだだだだだギブー!ゆーみギブー!助けてくださいレフェリーさーん!」


[絃葉]「ちょっ悠心!ここ食堂だから!小霧のパンツ見えちゃいそうだから!」


[八葵]「さぎの股ぐらは私で隠そう。よく分かんないけどなんか怒らせたな〜?さぎ。」


[命]「小霧、何言ったの……?」


[小霧]「なんでもないですー……」


[悠心]「はぁ。……まあ、なんだ。絃葉、私は嘘でもおまえに嫌いなんて言えないってことだ。……大好きだからな。」


[絃葉]「!?!?!!?!?!?!!?」


[八葵]「ちょっ悠心!ここ食堂だから!絃葉のパンツ見えちゃいそうだから!(?)」


[命]「雨ちー!地べたでヘッドスピンは髪の毛が危ないよ!」


[小霧]「アンタの彼女おもろいでんなー。」


[悠心]「単純すぎて心配になる時はある。」


~~~~~~


[八葵]「さてと。ほな帰りますか。」


[小霧]「7限体育は許すまじー。」


[絃葉]「今日やっちゃんの生徒会もないし、部活組も休みだし、久しぶりにみんなで帰れるね!」


[悠心]「あ、私ちょっとトイレ行ってくる。」


[命]「私も。ちょっと待っててね。」


[八葵]「えらく早足だなあ……」


[小霧]「まあそんな時もありますわなー。」


[絃葉]「わたし喉乾いちゃった。ちょっと水汲んでくるね!」


[小霧]「それで、汲んできたものがこちらになりますー。わたしさっきジュース買ったし、要らないからあげるねー。」


[絃葉]「ほんと!?ありがと!これでカピルス作れる!」


[八葵]「マ?きみ原液ボトル持ち歩いてんの?」


[絃葉]「3:1が理想なんだよね〜。」


[八葵]「濃っ。」


[小霧]「濃くないー?」


[絃葉]「そうかな!?いつもお母さん、このくらいで作ってくれてたから……」


[八葵]「こいつぁ富んでますな。」


[小霧]「恵みの雨が降り注いでますなー。」


[八葵]「絃葉のフルネームってなんだっけ。えぇと、金田絃葉?」


[絃葉]「雨田絃葉だよ!?別にウチそんなお金持ちじゃないから!ただちょっとカピルス濃いだけでお金持ち判定は良くないんじゃないかな!?」


[八葵]「それはそう。」


[小霧]「決めつけは良くないですなー。」


[絃葉]「ふたりが言えることじゃないよ……?」


[悠心・命]「ただいまー。」


[八葵]「あ、おかえ……ん?」


[絃葉]「モ゚」


[小霧]「あれー?知らない人がふたりー?」


[ギャル化した悠心]「なんだよ、驚きすぎだし。あーし前からこんなんじゃん?」


[男装麗人の命]「そうだよ。僕も前からこんな感じだよ?」


[八葵]「すごい、話口調と一人称が違うだけでここまで違和感があるとは……」


[絃葉]「ゆ、悠心が、ギャル……ギャルに……」


[小霧]「雨ちー壊れちゃったー。」


[八葵]「これが脳破壊ですか。」


[悠心]「いとちゃん、あーし可愛い?」


[絃葉]「めっちゃ可愛い!!!致死量!!!モ゚!!!」


[八葵]「力強い力尽きだなあ。」


[命]「あ、雨田さん大丈夫?肩貸そうか?」


[絃葉]「ひぃぃぃ顔近!メイちゃんイケメンすぎる!」


[八葵]「ショートカットになるだけでここまでの破壊力。ポテンシャルが末恐ろしいねぇ。」


[悠心]「それっぽいメイクもちょっとしてるかんね。」


[八葵]「おぉう、やっぱ慣れないなその口調。」


[小霧]「…………。」


[悠心]「どしたんさぎ?黙りこくっちゃって。」


[八葵]「あ!私の特権!」


[悠心]「へぇ〜。“私だけが呼んでるあだ名‪”‬、取られんのヤだったんだ。やっちゃんって結構独占欲高めなタイプ?」


[八葵]「っそうじゃないけども!……何この悠心!なんか、なんか掴めなさがすごい!魂からギャル化している!!!」


[命]「朧谷さん、顔赤いよ?おでこ貸して。」


[小霧]「あっ……」


[命]「僕の手、結構冷たいから。熱冷ましに丁度いい……ってあれ?どんどん熱くなってる。」


[小霧]「きゅ〜……」


[命]「えぇ!?あっえっ小霧、大丈夫!?」


[八葵]「さぎって割と面食いだからね。そりゃイケメンにガチ恋距離で迫られたら焼き切れちゃうのよ。」


[悠心]「へぇ〜。みことくんやるじゃん。なんか妬けちゃうな〜。じゃああーしも……」


[絃葉]「へっ?あっ悠心、近……」


[悠心]「いとちゃんさ〜。あの写真随分カメラ目線だったよね。あーしがいるのに、不特定多数と軽々しく目ぇ合わせちゃうんだ。」


[絃葉]「へっ!?あっ、あ、それは……」


[悠心]「あーし寂しかったな〜。いとちゃんには読者さんたちがいるから、あーしからはもう卒業って感じ?」


[絃葉]「そんなことはないよ!!!」


[悠心]「わっちょっ絃、絃葉、近い……」


[絃葉]「アレはお仕事モードのわたしだから!“ありのままの雨田絃葉”じゃなくて、“モデルとしての雨田絃葉”だから!ありのままをいちばん知ってるのは、この先ず〜っと悠心ひとりだけだから!!!」


[悠心]「へ、へ〜。そうなんだ〜……」


[絃葉]「だから、ありのままのわたしは、いつまでも悠心とだけ目を合わせてるからね。」


[悠心]「へっ、ぅあ、ぁ……うぅ……」


[八葵]「ハイ絃葉、終了!終了〜!悠心完全にメスの顔になっちゃってるから!」


[絃葉]「どんな時でも、何があっても、わたしは悠心だけを見続けるから。それはこの先ずぅ〜っと変わらな痛っ!」


[八葵]「終了って言ってるでしょうが!悠心の顔見てみて!?」


[悠心]「きゅ〜……」


[絃葉]「えぇぇぇ悠心大丈夫!?顔真っ赤じゃん!!!」


[命]「やっちゃん!小霧がなんかすごく穏やかな顔になってきちゃった!脈拍も弱まって……」


[絃葉]「悠心も!なんかすっごい呼吸浅い……」


[八葵]「コラコラバカさぎバカ悠心!早く現世コッチに帰ってきなさい!」


[悠心・小霧]「はっ」


[絃葉・命・八葵]「よかった……!!!」


[命]「え、えぇ〜と……」


[悠心]「エ、エイプリルフール……だし。」


[八葵]「もう4月とか関係なくバカが生まれるでしょコレ。2人果てまで逝きかけてるし……」


[絃葉]「悠心、その格好定期的にやってね。」


[悠心]「えぇ〜。あんま慣れないからヤだし。」


[小霧]「めーちんも、その格好を定期的に……」


[命]「毎回小霧がそうなるならやらないかな……」


[八葵]「エイプリルフールってここまで危険なものだったっけ……?」




──────




【ひとこと】

ハッピーエイプリルフール。ギャル悠心と男装命の火力は計り知れませんね。書いてて興奮しっぱなしでしたよホント……

(命は親戚のお姉さんのひとりが男装趣味、悠心はギャルの友達がいるので、学習材料には困りませんでした☆)


初出し情報なのか憶えていませんが、絃葉はモデル業をしています。かわいいので。田舎にいても都会にいてもかわいいので。


Q.4月1日に普通の授業のために学校行って、しかも食堂が開いてるのっておかしくないですか?この時期は春休み中では?

A.勘のいいガキは、殺します(キャー!!!)

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