第4話 チュウシャ

 最近、飼い主たちがやたら僕のことを持ち上げようとしたりする。「チュウシャ」をしにいくと言っていた。チュウシャって何だろう?美味しいのかな?

 そんなことを考えていると、今日のゴハンが運ばれてきた。わからないことなんか考えていても何にもならないや。それよりもやっぱりゴハン美味しいな〜。


 それから2日後、朝のゴハンを食べていると後ろから網をかけられた。


 「またお前かよ!この網野郎!」


 そのまま袋のようなものに入れられ、車に連れ込まれた。ていうか、これ中に入れたんだな。

 車に連れ込まれて約30分。「バンッ」と大きな音が聞こえた。外の光がまぶしい。


 僕が連れてこられたのは「病院」というらしい。壁に仕切られた小さな場所に入ると、入っていた袋のようなものと網から出された。


 「フー。やっと出られた〜。ざまあみろ!

網め!」


 2分後、白い服を着たニンゲンが入ってきた。手にはキランッと輝くとても細い針を持っていた。


 あれ?なんか、嫌な予感がする...


 すると、その人間が近づいてきて僕の体全体を手で触ってきた。


 「フシャアアアー!何するんだ!」


 「モンダイアリマセンネ。コノコヲオサエテクダサイ。」


 そう言うと、細い針を構えた。ドンドン針が僕に近づいてくる。

 そして、「プス」と刺さった。


 「...ぎゃあああ!」


 「ハイ、オワリマシタヨー。」


 その日は、家に帰ってゆっくり寝ることにした。


 痛かったな。もう絶対に刺されないぞ。


 そんなことを考えながら眠りについた。




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