第3話 言葉
「ニンゲン」に捕まって3日。「ニンゲン」たちの言葉が少しずつわかるようになってきた。
まず、僕のいるこの大きな箱は「家」というらしい。広くて暖かく、そしてとても強い。僕がいくらパンチしても、噛んでも、びくともしない。でも、住むとするならばとてもいい環境だ。
そして、僕を捕まえたニンゲンは「飼い主」というらしい。最初は攻撃していたが、効き目がないので諦めた。まあ食べ物をくれるからどうでもいいんだ。別に食べ物をもらえるから大人しくしているわけではないぞ。効き目がないからだ。
最後に、あの危険な大きくて速い塊を「車」というらしい。硬そうだから、踏み潰されないか怖くて近付くのも嫌なんだ。
こんなふうにニンゲンの言葉はわかってきたけれど、分からないことが1つある。イヌというケモノも言葉だ。いつも「わんっ!わんっ!」とか、「グルル…」しか言わないから何を考えているのかも分からない。
世界って広いんだなあ〜。
もっと勉強して、会話できるくらいにはなりたいな。
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