賞獲りたいですね

Z「普通のミステリで獲れるほど新人賞は甘くはないですよ。なにかしらの新しさがないと」

A「で、大賞は獲れなくても編集者の目に留まってデビューみたいな作戦がこすっからいと思うんす。そのくせ、結局、本格ミステリであることを要求するじゃないですか。こっちがそういう要素がないからこそ面白いもんをこしらえても、後半、どうやっても本格要素を入れ込もうとする。だから、おかしくなるんじゃないすかね」

Z「一応、棲み分けというか、鮎川先生の理念もあるのでA賞だけはなんとしても本格、鮎川短編賞ともいうべきS短編賞の流れを汲むM!新人賞はやっぱり本格。R歩賞はなにやってもいい。むしろ、本来の理念からすれば、もっと自由に幅広く探偵小説を解釈し、新たな試みに取り組み、裾野を広げるようなものを目指す。リニューアル後のY溝賞はホラーファンにも手にとってもらえる要素を入れ込む、みたいな考えは共有できてますよね」

A「M!新人賞だってリニューアルして、T社の雑誌だってミステリは強いけれども総合文芸誌になって、非ミステリレーベルも立ち上げたんですから、もう少しそっち(文芸)に寄せたほうがよくないですか。って、この話、今年の年明けにしたような」

Z「傾向と対策って言葉は嫌いなんですけど、会社の売りたい商品として成立しているかどうかは大事だと思うんです。って、この話しましたっけ」

A「初耳。忘れただけかもしれないすけど」

Z「確かに振り返ると意外と覚えていないんですよねぇ」

A「毎日、一作、短編を読むぞとほざいていたことは?」

Z「覚えています。ちゃんと専用ノートつくったのに記載が一月までしかない」

A「一月はちゃんと毎日読んだんすか?」

Z「ノー。初出勤の日にいきなりアウト」

A「もーこれだから。目標設定は無理なく、が鉄則ですよ。ハードルが高いんだから。カクヨム毎日更新は、できてませんね。そうか、それで“今日もなにかの記念日だからミステリを読もう”ができたんすね」

Z「背景を推理しないでください。時間もないんで、そろそろまとめましょうか。年賀状も書かないといけないし、大掃除もしないといけないし、買い物にも行かないと、銀行行ってピン札に両替しないといけないし。年末、混むんですよね、銀行。今のうちにいかないと」

A「急に生活感が。対抗するわけじゃないすけど、こっちも病院行かないと。あ、定期健診なんで心配無用す」

Z「あ、媒体がカクヨムさんということもありますが、これだけは言っておかないと」

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