解ける問題をつくろう

Z「その角度から見るんだとか、そういう発想をするんだとか。なんだ解けるじゃんって」

A「解けない問題が試験に出るわけないですからね」

Z「そうなんですよ。解けるようにできている。問題はどうやってつくっているんだろうと考えるのは、ロジックな犯人当てミステリをつくるのにも応用できる気がしたんです」

A「R賞の後、犯人当てでうんうんうなっていましたからね」

Z「いろいろ犯人当てを読みまくったせいか、わかんなくなっちゃったんですよね。正答率何パーセントくらいの難易度に設定するのが本格ミステリとして面白いのか、が」

A「さっきの言葉をくり返すようですが、本格ミステリとして成立しているということは、ちゃんと考えれば解けるということですからね」

Z「でも1たす1はなんでしょう、だとつまらないでしょう。正解率100パーセントは」

A「かといって0だと問題に問題ありということに。ふむ。じゃなんパーからなんパーのレンジが適正範囲なんすかね」

Z「わからないんですって」

A「というか数値化した難度の調整って、どうやってやるんすか? できるんすか?」

Z「できるんじゃないんですか、プロなら。あたしには無理ですけど」

A「……だから賞獲れないんじゃないですかね」

Z「まぁ25パーセントくらいがいいのかなぁ、と。ミステリ愛好家が五人集まって一人が出題し、四人が解答して一人だけ正解が一番盛り上がりませんか」

A「正解者が誰もいないとしらけるし、問題が悪いと叩かれる」

Z「一人だけだとお前解けたのかよすげぇってなるし、出題者と正解者の二人と不正解者三人の2:3のバランスぐらいが“その消去法はないわ”“いや解けるように書いている”とやんややるにはちょうどいい」

A「四人という具体的な人数・状況で考えるとそうすけど、25パーだとイージーモードのような……真相でビックリさせるのもミステリですけど25はちょっと高すぎません?」

Z「じゃあどのくらいが理想だとお考えで」

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