第20話 襲撃に備えよ


 蜘蛛のキュルルから布が手に入ったので、いろいろ衣服をクラフトした。

 タオルもいくつか作っておいたよ。

 あと、掛布団も。けっこう夜寒かったんだよね。

 それから、防具もクラフトした。


 布団が分厚くなったから、今日はぐっすり寝れるよ~。

 そして翌朝。

 朝起きて、壁に「五」と刻む。

 ゾンビ襲撃まであと二日か……。


 今日は草原とは反対側へ散策してみた。

 反対側は、森を抜けると砂漠になっていた。

 砂漠にはめっちゃ砂があった。

 砂もなにかにつかえるかなと思って、スコップでもって帰った。


 どうやら砂からは、ガラスがつくれるようだ。

 かまどで砂を焼くと、ガラスになった。

 ガラスを使って、窓を木製からガラスに変えた。



 ◆ガラス窓

 必要素材

  ・ガラス×4

  ・木の棒×4



 木の窓枠は隙間があって寒かったけど、ガラスだとそれがないからいいね。

 しかも外の景色がよく見える。

 ほかにも、ガラスには利用価値がありそうだ。


 それから、砂漠からの帰り道に、沼地を発見した。

 沼地には粘土があって、それもスコップでもってかえった。

 粘土は焼くとレンガが作れるみたいだ。

 帰ったらレンガで花壇でもつくろうかな。


 あと、帰り道に「コッメ」という植物をゲットした。

 これも帰って栽培しよう。

 コッメという名前からも明らかだが、クラフトすると米になった。

 これでいつでもおいしいご飯が食べられる……!


 パンもおいしいけど、さすがに毎日パンばかりで飽きてきてたんだよね。

 やっぱり日本人はお米だよね!

 おさかなやお肉と食べると美味しそうだ。


 家に戻って、花壇を作成した。

 レンガで囲って、そこに花を植えた。

 森の中にはいろんな花が咲いているから、適当に集めてきたのだ。


 お昼はやっぱり、さっき手に入れたばかりのお米を食べた。

 熊の手を一緒にたべて、ちょう美味しいステーキ定食になった。


 昼からは、採掘場にこもることにした。

 一度ちゃんとダイアモンドをたくさん集めておきたいからだ。

 しばらく掘り進むと、ダイアモンドの鉱脈にぶちあたった。


「やった……! ダイアモンド大量だ!」


 これ全部あつめたら、15個くらいにはなりそうだ。

 私は夢中で掘り進めた。

 そのときだった。

 私が垂直に穴を掘っていると……。

 穴をあけたとたん。


「わ……!」


 向こう側から溶岩が流れだしてきた。


「わわわわわ……!」


 しまった! 壁の向こう側は溶岩だった!

 かなり深いところまで掘ってるから、そりゃあ溶岩にぶちあたってもおかしくないよね……。

 このままじゃ溶岩に埋もれてしまう。

 私はとっさに石ブロックで穴をふさぐ。


「あぶないあぶない……」


 一部ダイアモンドが溶岩に飲まれてしまったけど、しかたないな。

 命が無事ならそれでいい。

 私は一日中採掘場にもぐって、全部で30個ほどのダイアモンドをかきあつめた。


「よし! これでダイアモンドの剣をつくれるぞ!」



 ◆ダイアモンドの剣

 必要素材

  ・ダイアモンド×2

  ・木の棒×2



「強そうだ……!」


 ためしにその辺のゾンビを倒してみたところ、一発で仕留めることができた。

 どうやら鉄の剣よりもかなり威力が高いようだ。

 これならゾンビ襲撃にそなえられる。


 私は満足した思いで床についた。


 翌朝、壁に「六」と刻む。

 いよいよ明日の夜、二回目の襲撃だ。

 今日はバリケードや、罠を整備しよう。


「ダイアモンドもあることだし、作りたかったコレがつくれるんだよね~」


 私はクラフトメニューから、あるものをクラフトした。



 ◆自動式タレット

 必要素材

  ・ダイアモンド×2

  ・鉄インゴット×10

  ・銅インゴット×10



「じゃ~ん! タレットです!」


 これを置いておけば、自動でモンスターに銃撃してくれるようだ。

 これはかなりの戦力になるぞ……!

 さっそく家の前に設置しておこう。

 できればもっと作りたいところだけど、とりあえずは2機だけ設置。


 トラバサミの数も増やしておく。

 他にも、爆発トラップを作った。



 ◆爆発トラップ

 必要素材

  ・火薬×1

  ・銅インゴット×1



 これはモンスターが近づくと爆発するみたいだ。

 家が爆発したら困るから、これはちょっと離れたところに置こう。

 

 明日に備えてトラップを置いたりして、忙しくしていると――。

 昼前くらいに、来客があった。


「サクラちゃん、こんにちはです!」

「ノルンちゃん……!? 久しぶりだね……!」

「遊びに来ました!」


 あ、でも……タイミング悪いな、これ。


「ノルンちゃん……もしかして今日泊るつもり?」

「ですです! もちろんです!」

「あちゃー明日、またゾンビ来るかもなんだよね……」

「そうなんですか……!? でも、大丈夫です! それならなおさら、サクラちゃんを一人にできないです! 私も前みたいに、一緒に戦うのです!」

「えぇ……!? 大丈夫かなぁ……」


 ということで、ノルンちゃんが戦力に加わった。

 とりあえず、いっしょにお昼にしようか。

 

 

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