5.謎の深まり

 ステファニーの葬儀の後、私たちの日常は何となく元に戻ったようでいて、心の中には深い悪夢が残りました。教室の空気も変わり、ステファニーの席を見るたびに、私たちは無言の悲しみに包まれました。


 ある日、リザが私に近づいてきて、低い声で言いました。

「アリス、他にも似たような夢を見ている子がいるらしいわ」

 彼女の言葉に私は驚きました。私たちは早速、その生徒たちと話をすることにしました。


 放課後、私たちは数人の生徒と庭園で会い、彼らの話を聞きました。

「夜、夢の中で黒い霧に包まれるんだ」と一人の生徒が言うと、他の子も頷いた。

「目覚めた後は、体が重くて・・・」と別の生徒が付け加えました。


 この話を聞いて、私たちは驚愕しました。彼らの話はステファニーのものと酷似していて、夢と現実の間で何かが起こっているとしか思えませんでした。

 メアリーが「これはもう、ただの偶然じゃないわ」と震える声で言いました。


 私たちは図書館でさらに調査を進めることにしました。古い文献を調べても、夢に現れる黒い霧に関する具体的な記録は見つかりませんでした。


 その夜、私はベッドに横たわり、星空を眺めながら考え込みました。ステファニーの死と他の生徒たちの夢には何か関連があるはずです。彼女たちを襲った恐怖の正体は一体何なのか。


 翌日、私たちは教会を訪れて、その地下について尋ねることにしました。司祭は私たちの質問に「地下には何もない。ただの伝説だ」と答えましたが、私たちは納得できませんでした。教会の地下と夢に現れる黒い霧には何か関連があるのではないかと私は感じていました。


 私たちは王都の古い記録や賢者にも問い合わせ、謎を解明しようとしました。しかし、誰も有益な答えを与えることはなく、私たちの疑問は深まるばかりでした。

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