第27話考察1

ー前回のあらすじー

元気いっぱいの厨二病、朝貝栄一ことエリクスは論破され、憔悴状態のビクターを気まずくなりながらも対応する。一方その頃、《戦乙女ワレキューレ》の面々はエリクスの背後にはヴォングラスがいるのではないかと考え始めるのだった....。

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(side.《戦乙女ワレキューレ》)


「まず、ワイバーンを用意したのは<支配のブレイン>でしょう。奴は魔獣を操るのに長けていますから……。

おそらく、ひと通り冒険者を排除したあとはスタンピードを起こし、この町ごと潰すつもりです。」


相手の主戦力をある程度削り取った後にスタンピードを起こし、完全に潰す。

ヴォングラスの十八番の作戦だ。


「っていうことは、そろそろスタンピードが来るってことね!」


「ええ、そのために私達が呼ばれたんですよ。」


「個人的な恨みもありますしね。」とつぶやきながらアリスとジェーンがスタンピードが起きた場合の対応を考える。


「で、でも、そんなに簡単に闇錬金術師が人に協力するかなぁ……?」


すると、今まで静かに話を聞いていたローラが疑問の声を上げた。


「……それが私もわからないんですよ。」


大抵の闇錬金術師というのはプライドが高く、とても人に協力するような性格ではない。


「無理やり従わせられているとか……?」


「それはないでしょう。捕まるくらいなら自爆するような連中ですよ?」


ジェーンが予想するが、即座にアリスが否定する。


彼女たちは前に一度、闇錬金術師の捕縛を依頼されたことがあったのだが、その闇錬金術師は捕まった瞬間に自らの魔法で自爆してしまった。


そんな人間がすんなりと人に従うわけがない。



「そいつがヴォングラスに協力しているのはおそらく、さっきの金髪小僧が原因だろう。」


「キャッ!び、びっくりした〜!」

「ちょっと!何も言わずに部屋に入ってくるのやめて!」

「ジャンさん、驚かすような真似はやめてください。」


アリス達が悩んでいると、いつの間にか執務室に入っていたギルドマスターが回答した。



「ガハハッ!悪ぃ悪ぃ、久しぶりにお前らとあって舞い上がっちまってな!」


ギルドマスターが快活に笑いながら言う。


ギルドマスターと《戦乙女ワレキューレ》は師弟関係だ。


彼女達が親を亡くし、路頭に迷っていたところをギルドマスターが拾い、育てて今に至る。

そのため、ギルドマスターと彼女達は家族のように仲が良い。


「おお!アリスはまた背が伸びたか?」


笑顔で聞いてくるギルドマスターに「はぁ……。」と、ため息を付きながらアリスが質問する。


「それで、どうしてさっきの少年を奴は狙っているんですか?一見、何の変哲もありませんでしたが?」


「ああ、そのことだが、聞いて驚くなよ……。」


ギルドマスターが含み笑いをしながら言う。






「恐らくあの小僧は勇者の子孫だ。」








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*あとがき*

読んでくださりありがとうございます!

「面白いッ!」「ギルドマスター勘がいい!」「先が気になる!」と感じた方はぜひレビューをください、励みになります!

最近はスランプになって文があまり上手くかけなくなっています。どうか優しい目で読んでください。

設定22ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ギルドマスターの名前はジャンです。ちなみに元Sランクなので、めちゃくちゃ強いです。

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