第26話戦乙女

ー前回のあらすじー

元気いっぱいの厨二病、朝貝栄一ことエリクスはギルドで、またエマ達とビクター達との喧嘩に巻き込まれる。そして、それにうんざりしつつも喧嘩を止めようとしたところ、キャラの濃ゆそうなSランクパーティーが介入してくるのだった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

<side.栄一(エリクス)>


「私達の前でトラブルを起こさないでください。非常に不愉快です。」


お姉ちゃんと呼ばれた白い髪の美人がビクター達に対して注意する。


ワォ!そんな綺麗な声してるのにかなり辛辣だね。クールタイプってやつですか?


「なっ!?元々コイツラが話し込んでたのが悪いんだ!俺たちゃ被害者なんですぜ!」


ビクターがあくまでもエマ達が悪いと、責任をなすりつけようとするが……、


「そんなに依頼を受けたいんなら横の窓口に行けばいいじゃん?空いてるよ?」


「グゥ!」


今度は赤い髪のハツラツとした雰囲気の美人に指摘されてしまった。


や〜い!論破されてやーんの!ざまあみやがれ、俺の仕事増やすからだ!



「ところで、そちらが《英雄の残滓》の方々ですか?」


心の中で小学生のようにビクターをバカにしていたところ、白髪美人がエマ達に気づいたようで、声を掛ける。


「は、はい...。そうですが、なにかご用でしょうか....?」


エマが緊張しながらも返事をする。

どうでもいいけど、エマが敬語使うの始めてみたな。なんか新鮮。


「ワイバーンの件に関して聞きたいことがあります。そのまま執務室に来てもらえませんか?」


「は、はい!分かりました!ほら、レオ君とアレク、一緒に行こう!」


エマが勢いよく返事をして、そのまま緊張して口をパクパクしているレオとアレクをギルド長の部屋に連れて行ってしまった。



残されたのは《煉獄》パーティーメンバーと俺だけ.....。


「……この依頼を、頼む…」


すっかり憔悴した様子でビクターが依頼を頼んできた。








……………気まずッ!






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(side.《戦乙女ワレキューレ》)

ギルドの執務室にて


「――――このような狡猾さと強さから考えて、エリクスはSランク相当の闇錬金術師だと考えられます。」


栄一がビクター達と気まずくなっている頃、執務室では、エマがワイバーン騒動の黒幕であろうエリクスという危険人物について語っていた。


「そうですか……。情報提供ありがとうございました。ここからは《戦乙女ワレキューレ》の話し合いになるので、すみませんが《英雄の残滓》の方々はご退出を。」


「「「わ、分かりました!」」」


戦乙女ワレキューレ》三姉妹の長女、アリスに退室を促され、エマ達は最後まで緊張しながら執務室から出ていった。


「……ねえ、お姉ちゃん。このエリクスってやつ、あいつの仲間かな…?」


部屋から完全に部外者がいなくなったのを確認してから、次女のジェーンがアリスに聞く。


質問されたアリスは、怒りを押し止めるようにゆっくりと息を吐いて、答えた。






「……ええ、確実にの関係者でしょう。」













ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

*あとがき*

読んでくださりありがとうございます!

「面白いッ!」「主人公疑われてんぞ!」「先が気になる!」と感じた方はぜひレビューをください、励みになります!

読んでもらっている身分で恐縮ですが、ブラウザバックする前に★と🤍を押してもらえませんか....?あれがあるだけでだいぶテンションが上がります。

設定21ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

戦乙女ワレキューレ》のメンバーは白い髪はアリス、赤髪はジェーン、桃色の髪はローラという名前があります。ちなみにそれぞれの二つ名も考えてます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る