第26話

 9月20日。



 私はブリリアントフェスの会場に客として来ていた。



 アッくんがオフィスに戻ってきて、8月末の納期に間に合わせるために全員が休日返上、残業上等で取り組んだ結果、



 納期ギリギリにデザインを納品できました。



 こうやってハルくんやシュンくん、アッくんにトウマさんそして春日ナツメのデザインしたものが、



 ところ狭しと会場内にひしめきあってるのを見ると、なんだか感動しちゃうな。

 あ、あのロゴアッくんがデザインしたやつだ。


 

 あのオブジェはトウマさんが素材を指定したんだっけ、



 けどなによりもこの空間のカラーデザインはハルくんがデザインしたんだよね。



 イクシードにデザイン流れた時はどうなるかと思ったけど、



 ……けど結局、今のデザインの方がしっくりくるなー。



 色んなところにいるマスコットはシュンくんが納品したやつだし……。

 そして、中央ステージに大きく飾られたボスターはナツメ……いや、



 メガネガエル。



 作ったのはメガネガエルだけど、使われている写真は私が撮ったブリリアントのオフィスの奴だ。



 なんか……すごい感動してる。



 そっかぁ……モノづくりの現場って……こんなところで達成感を感じるんだね。



 すごく勉強になった。



 最ッ高の経験だったな……。

 会場のパンフレットを手に取りペラペラとめくって見る。



 おー、さすがトウマさん。ライティングやらせてもピカイチだ!



 コピー系は大体トウマさんが書いてたからな……。



 いいチームだねやっぱりFOR SEASONは!



 さて、私はというと出来ることなんてまだまだ少ないから主にサポート周り担当。



 総務っぽいことをこなしつつ受付業務やあれやこれや。



 なんだかんだで私もみんなと同じく忙しい毎日を送ってきたんだ。



「……で? みんなの前で社長を大好きだって宣言した後、どうなったの?」



「あ、やっぱ気になる?」



 久しぶりにマイとミユキを読んで家飲み。



「ここのところ全然あんこちゃんからお誘いなかったからねぇ。わたしたち、仲悪くないのにあんこちゃんからお誘いないと、



 全然集まらないからぁ~」



 久しぶりのマイペースでミユキは相変わらず。



「気になるっていうかあんたがここまで勝手に喋ったんでしょーが!」

「あぶぶ……ごべんばざいごべんばざい」



 ほっぺたを鷲掴みにされて私は涙目でマイに謝った!



「ここんとこ、あんこちゃん全然お誘い無かったから~」



「もうその話は終わってるの! 今はあんこと社長との関係が進展したのかどうか聞いてんの!」



「チーズ、おいしいよマイちゃーん」



「ほら、吐け! あんこ! どうなったの!!」


「うう……この不倫女……」



「あァ゛!?」



「ハイ! 今から洗いざらい話すであります!(びしっ)」



 テーブルの上には赤と白のワインボトルと缶ビールに缶チューハイ。



 ピザにポテトにクラッカー、チーズ、サラミ……。



「えっとね、ブリリアントの納期が8月31日だったの。その日を目がけてギリギリまでみんな頑張って……」

 ――8月31日。



「おい、お前ら……押すぞ」



 メガネガエルの後ろにトウマさん、ハルくん、シュンくん、アッくん、私が立ち、



 メガネガエルのパソコンの画面を見詰めている。



 画面にはメールの画面が開いていて、マウスポインタは[送信]ボタンの上に置かれていた。



「はい……」



 ごくり、って誰かが唾を呑み込む音が聞こえた。



 っていうかそれは私だった。

 カチッ



 ……メール送信中……



「……」



 ……メール送信中……



「……」



 ……送信完了しました。



「いいか、お前ら……」



「はい……」



「せ~~のっ!」

「完了~~~~~~~~っっっっっ!!!」



 私達はそれぞれ近くに居る人と片っ端からハイタッチした。



「時刻は18:39! うう、ギリギリでしたね……!」



 ぺたりとメガネガエルのデスクの空いたスペースに崩れる私。



 トウマさんを除いた3人も床に座り込んで大きなため息を吐いた。



 けど、その溜息は達成した喜びって感じでとても心地がいい。



「これだけの案件をクリアしたんだ。うちの知名度はドカン! と急上昇するぞ」



 上機嫌な感じでニコニコしてメガネガエルは話した。

「そうですね。ドカン! ……とまで行くかどうかは別として、少なくとも無名のチームからは脱却できそうです」



 落ち着いたトウマさんはしっかりといつもの調子で言った。



「社長ぉ~打ち上げやりましょうよ打ち上げ!」



 アッくんがメガネガエルの肩を揉みながら調子よく言う。



「おいどの口がそれを言うんだよ! 誰のおかげで納期ギリギリになったと思ってんだ!」



 強い言い方なのに顔は笑っているハルくんがアッくんに言う。



「えーーっ!? みんな大人で俺が子供だから許してくれたんでしょー? 大人ってそんなにネチネチ終わったことをほじくり返す……うぎゃー!」



 アッくんが言い終わる前に背後から忍び寄ってきたシュンくんがプロレス技を仕掛けた!

「子供を制裁すんのも大人の務め! 食らえィ、カナディアンバックブリーカー!」



「ぎゃあああああ……」



 私は声を出し、机をバンバン叩いて笑った。



 みんなもおんなじように笑って、同じ感動を共有したんだ。



「分かった分かった! じゃあ今日はいっちょ盛大に祝おうか」



 カナディアンバックブリーカーをキメられているアッくんと他のみんなは一斉に『おー!!』と、メガネガエルの言葉に歓声をあげた。



「望月さん」



 トウマさんが不意に私を呼んだので、振り返る。



 トウマさんはいつも通りの落ち着いた笑みで言った。



「望月さんもこの3カ月、よく頑張ってくれましたね。こんなに大きな案件を抱えることはあまりないのですが、



 そんな慣れない中でもここまで協力してくれて本当に助かりました」



「……いえ、私はそんななにも」



「それと、今日で丁度入社して3カ月が経ちました。試用期間は終了となります。



 弊社としては、望月さん。



 貴方を正式に社員として迎えたいと思っています。一緒に働いてくれますね?」

 トウマさんの言葉に私はこみ上げる喜びを感じた。



 心の底から湧き上がってくるような感動。



 ――人に必要とされるって……こういうことなのかな。



「トウマさん……」



「はい」



 背の高いトウマさんを見上げると、トウマさんは私の顔が予想していた表情と違っていたみたいで、笑顔が消えた。



「望月さん?」



「その件でお話があります」

「みんなも聞いてください!」



 私は精いっぱい大きな声でみんなに声を掛けた。



 何事かという顔でみんな私を見た。



「あの! この3カ月、……いえ、この夏は私にとってかけがえのない経験になりました」



「どうしたんだよおまんじゅう……」



 シュンくんが言いかけるとハルくんがそれを止めた。



 アッくんは状況が分からないといった顔でみんなの顔を見比べてるみたいだ。



 メガネガエルは、……ただ私の顔を見た。

「試用期間の3カ月が終了して、社員になって、みんなとこれからも一緒に仕事したい。



 これは本音なんですけど……けど、



 私はFOR SEASONに残らないことを決めたんです」



「なに言ってんのあんこ姉……」



「初めて……自分で強く決心したんです」



「なにがあったのか、話してくれませんか」



 トウマさんはやさしく訪ねてくれた。



 相変わらずナイスなタイミングでナイスな質問をしてくれる。



 やっぱり大好きだトウマさん

「3週間前、みんなの前で春日取締役のことが好きだと宣言しました。



 いつか彼と一緒に……ってピンク色の妄想を膨らませて……すごく楽しくて。



 でもここにはハルくんもアッくんもいて……」



 アッくんとハルくんはその瞬間、すこし俯いてしまった。



「違うの! 2人がいるから居づらいとかじゃない。



 私も悪かったと思うし、二人ならきっとこの先もギスギスしなくてもやっていけると思う。



 でもね、私が好きになっちゃったのはこの人だから」



 メガネガエルを見る。



 彼は誰もまっすぐ私を見ない中、ただ一人まっすぐ私を見詰めていた。

「この先、この人と恋人になれるかどうかはわからない。



 でも、私はそれを望んでしまったから……。



 春日ナツメと恋人になるって夢を。



 けど……春日ナツメは部下と恋愛するような、そんな人じゃない。



 もしも一時の気の迷いでそうなったとしても、それがこの人を苦しめてしまう」



「望月……」



 メガネガエルは静かに私の名を言った。



「春日取締役。私のことはまだ『おまんじゅう』って呼んでください」

「勝手なわがまま言ってすみません。



 残るか残らないかを決めることが出来るのは、多分ここしかないから。



 悩んだけど決めたんです」



「辞めて……どうするんですか?」



 トウマさんが心配そうに尋ねてくれた。やっぱ優しいなトウマさん。こんな自分勝手なことを突然宣言する私なんかに。



「アルバイトでもいいので、もう少し残ってみてはいかがですか。社員になるかどうかを選べるのは確かに今かもしれませんが、



 辞めるかどうかを決めるのはなにも今ではないでしょう」

「すみませんトウマさん。そうじゃないんです。



 私、9月からここに行くことにしたんです」



 ポケットから8つに畳んだ紙を出し、広げた。



「……スタジオ? ここはフォトスタジオですか」



 みんなハッとしたようにもう一度私に注目した。



「私、これからこの人……春日ナツメを抜きます。



 そして、対等……ううん。



 春日ナツメよりも大きくなって、もう一度この人に告白します」

「ははは、スポ根みてぇ」



 ハルくんが思わず笑い出した。



「本気かよおまんじゅう」



 シュンくんは少し呆れたように言った。



「あんこ姉……嘘でしょ」



 アッくんは泣きそうな顔だ。私は「ありがとうアッくん、生き方を決めるキッカケを作ってくれて」と返した。



「もう決まっているのですか」



 トウマさんは、またナイスな質問をくれた。

「実は、酒井さんが紹介してくれたんです。



 私が相談したら、色々アンテナ伸ばしてくれたみたいで……」



「……歳三さんのところか」



「はい」



 私が見せた紙を眺めてメガネガエルは言った。



「ご存じなんですか。取締役」



「俺の師匠だ」



 ええっ! とみんな叫んだ。



「酒井も人が悪い。よりにもよって歳三さんを紹介するとは……。



 マジでお前ら俺に喧嘩売るつもりなんだな」

「そうです。喧嘩です。



 喧嘩に勝った方が相手のものを奪ってもいいんです」



「海賊かよ。じゃあ、俺が勝ったらその才能をうちの会社に落としてもらうぞ」



「FOR SEASONに入って貴方の下につけってことですよね? 望むところです」



 私達二人の会話に誰も入って来なくなった。



 私はメガネガエルのデスクに両手をついて、出来る限り挑戦的な目をしてやった!



「私が勝ったら、春日ナツメを頂きます」



「どういう意味だそりゃ。俺ごと会社持って行くのか?」



「今までの流れを聞いててそれ言います? だからモテないんですよ」


「……なっ!」


 (うわー言いやがった)みたいな空気が流れた。でもお構いなしなんだから!

「じゃあ、もっと具体的にいいましょうか」



「なんだよ」



「私が勝ったら、キスの続きをしてください」



 場が凍り付いた。無視無視。



「……上等だ」



 メガネガエルはデスクの一番下の引き出しを開けると、ドン! とカメラを置いた。



「持って行け」



「え? これって」

「同じ土俵じゃなきゃフェアじゃないだろ。



 もっとも、お前なんぞが俺を超えられるとは思えんが。



 俺がずっと使ってるカメラだ」



「い、いいんですか」



「当然だ。丁度新しい奴に買い換えようと思ってたからな。



 俺はずっとお前の先にいるぞ。本当に追い越せるのか?」



「追い越されるのが嫌なら、結婚でもされたらどうですか?



 結婚していても、約束は守ってもらいますけど」



 私とメガネガエルは、いつのまにか笑いあっていた。



 私は今日で辞めるって言っているのに、なぜか楽しくて仕方がなかった。



 メガネガエルも多分、同じ気持ちだったのかもしれない。



 引き留めたいと思ってくれていたみんなも私たちに口を挟めないでいたみたいだ。



「今日までお世話になりました。急に言ってすみません。私の代わりが入るまでやっぱりいましょうか」



「舐めるな。お前の代わりなんてどこにでもいる。それよりもとっとと」



「そうですね、写真の勉強をします」



「わかってんなら早く帰れ」

「あんこ」



「あんこ姉ちゃん」



「おまんじゅう」



「望月さん」



「み、みんな! そんな顔しないでください! 二度と会えないんじゃないんです!



 また必ず姿を現しますから!」



 私はそう言いながらオフィスを出ようと出口に歩きだした。



「おい、田舎まんじゅう!」



「い、田舎まんじゅう!?」

 私が振り向くとメガネガエルは立ち上がり私を見詰めていた。



「挫折したら戻ってきてもいいぞ」



「舐めないでください。メガネガエル!」



「メガネガエル……! やっぱりお前それ、俺のことだったか!!」



 トウマさんたちは一斉にメガネガエルに注目して、「メガネ……」「カエル?」「あ、フレームが緑だから?」「かか、カエルっ!?」と好き勝手言い始めた。



「お、お前ら……分かってるな。笑うな、笑うなよ……」



「ププ……」



「くくく」



「ははっはっはっはっは!」



「お前ららぁ~~~!!!」

 みんながお腹を抱えて笑っている隙に私はオフィスを出た。








※※※※※



「……とまぁ、そんなわけで」



 話終えてマイをちらりと見る。あれれ、目が据わっているよ!



「バッカじゃないの!?」



「はい『バッカじゃないの』いただきましたー」



「まあまあ、マイちゃん。チーズ食べなよ~おいしいよ~」



 マイは私の肩を両手で掴むとぐわんぐわんする。



「やぁ~めぇ~れぇ~~」

「……けど、あんたにしちゃよく決断したね」



「そ、そう?」



 さんざんぐわんぐわんされた後、マイは言ってくれた。



「そうだよぉ~。あんこちゃんってさぁ、愛されキャラなんだけど愛されてるだけで自分があまりないっていうか~」



 グサリ



 や、やはりミユキ恐るべし。笑顔でそれ言うか普通



「決まってんでしょ? そのフォト……スタジオだっけ?」



「うん。来週の頭から」



「頑張りなよ。好きな男と、好きな仕事。二兎を追ってまるごと仕留めちゃいな」



 ワインをぐびり。

「ありがと。マイ」



「さすがマイちゃん。ケジメつけた女は強いよね~」



「え、どういうこと?」



 ミユキの一言が引っかかった私は聞いた。



「あれぇ? マイちゃん、まだ言ってなかったの~」



「今日言おうと思ってたのよ!」



「え、なになに?!」



 マイは言いにくそうに唇をアヒルにしながら、小さな声で言った。



「別れた。あいつと」



「……? …………っえええええ~~~!」

 衝撃的な話だ。終わりのない泥沼にハマってると思って余り突っ込まなかったけど、



 まさかケジメをつけるとは。



「よく決心したね! マイ、すごいよ!」



「そ、そんなこと……」



「マイちゃん、辛かったねー。頑張ったねー」



「そ、そんなこ……と……」



「YOU、泣いちゃいなよ」



「う、うう……あんたが大事なときに絶対に泣かないって……決めたのにぃ……」



「おーよしよし」



「泣きなよー強がり疲れたんでしょーマイちゃーん」

「う、うう~……」



 泣いた! 



「ぐす、……泣きな、泣いていいんだよぉ……ぐす」



 もらい泣き。



「あんたもさぁ……よく……頑張ったよぉ……」



 慰め合い。



「二人とも泣きなよ~」



 母のような包容力。



「うわぁ~~~~ん」



「うわぁ~~~~ん!」



 恐るべしミユキ嬢……!!

 ……それで再び9月20日に戻るわけだけど。



 どうしてもブリリアントフェスはこの目で見ておきたくて、私はここに来たというわけなのだ。



 たった3カ月かぁ……。



 たった3日くらいに感じるくらい早かったし、もう3年くらいあったんじゃないかって思うくらいに濃い3カ月だったなぁ。



 人の人生って、3カ月で変わるんだってことよくわかった。



 あ、あそこにいるのは加々尾さんだ……。



 私のことなんて覚えてないと思うけど、一応見つからないように帰ろう……。



 パンフレットを一部カバンに詰め込んで私はフェスを出た。



 帰りの電車の中で、片山蓮司というプロ写真家の個展がTSUBAKIビルで開催されていることを知った。



 せっかく今日は丸一日お休みをいただいてることだし、



 これからの勉強のためにもちょっと見に行ってみるか!



 そう決めた私は新宿まで行くことにした。



 

「お~~! なるほどなるほど」



 あの頃と違って少しでも写真の知識を持ち始めた私の目には、



 展示されている写真のひとつひとつがすごく新鮮に見えた。



 見える物がこれまでと変わるだなんて、初めての経験かもしれない。



「写真はご遠慮ください」



 警備員の人に急に注意された。



「あ……大丈夫です! そういうつもりじゃなくて、一応写真家目指してるんで持ち歩いてるだけです!」



 首から下げたカメラを見て注意されたってわかると私はあたふたして言い訳した。



 そのあたふた具合に警備員さんは苦笑いで信用してくれた。



 ふぅ、よかった。

 じっくりと見終わって、私はエスカレーターで下の階へと降りてゆく。



 ……あ、そういえば一か月前ここの自販機であいつとキスしたんだっけ。



 ほんのちょっと前のことなのに、すごく懐かしくなってあのメガネ男が愛おしくなった。



「そうだ……最初の写真はこの場所を……」



 首から下げたカメラはもちろん、メガネガエルから貰ったカメラだ。



 最初に撮る写真は特別なものにしようと思って今まで撮ってなかったのだけど、



 この場所なら丁度いい。



 私はエスカレーターを下りながらファインダーを覗き込んで、その場所が見えるのをゆっくりと待った。


「……!?」



 徐々に自販機の場所が見えてくると、そこに誰か立っているのがわかった。



 その人はこっちを向いているみたいだ。



 ん、その人もこっちを向いてカメラを構えてる……?



『カシャ』



 同時にシャッターの音が鳴った。



 階についた私にその人が近づいてくる。



「このカメラ買ったばっかりでな。最初に撮る写真は特別なやつって決めてたんだ」



 私は目の前に映るその人が幻ではないかと疑っていた。



「どうしても聞きたいことがあったんだ」



「なんですか……」



「勝負がつくまでキスの続きが出来ないってことは、“キスまでなら大丈夫”って解釈でいいのかと思ってな」



 その人は私を強く抱きしめると、唇に吸いついてきた。



 キスの上手さとかは分からないけど、すごくいい気持ちになって、



 幸せって言うか。



 なんていうのかなー……



 なんていえばいいのかよくわからないので、私は強く抱きしめ返した。



 一度唇を離して、見つめ合うと二人で少し笑った。



 そしてもう一度、






 私はナツメとキスをした。








【END……?】

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