第23話  雪山へ

アリシアたちが古代の神殿で見つけた「封印の石」は、『闇の瞳』と密接に関連していることが判明した。神殿の深奥にある図書室で見つけた古文書には、封印の石を用いて『闇の瞳』の力を制御し、再び封じる方法が記されていた。


「この文献によると、封印の石は『闇の瞳』の力を吸収し、元の状態に戻すことができるらしいわ」とクロウが読み上げた。


エドワードは考え込むように言った。

「しかし、その儀式には大きなリスクが伴う。誤れば、『闇の瞳』の力が暴走してしまう可能性もある。」


アリシアは「封印の石」を手に取り、その謎めいた輝きをじっと見つめながら言った。「でも、リリアを救うためには、このリスクを冒さなければならないわね。私たちには、ガーディアナを闇から救う使命があるのだから。」


ガレスは古文書を指差し

「儀式を成功させるには、特定の場所と時間、そして正しい手順が必要だ。これらを正確に実行すれば、『闇の瞳』を安全に封じることができるだろう」と説明した。


「その特定の場所とはどこなの?」アリシアが尋ねた。


ガレスはページをめくりながら答えた。

「古文書によると、その場所はガーディアナの最も高い山頂で、星々が一直線に並ぶ夜、すなわち次の満月の夜に行われるべきだと書かれている。」


クロウが少し考えたのち

「次の満月は………、明後日ね」


エドワードは剣を握りしめ

「では、準備を整えて、その山頂へと向かおう。時間はない。」と言った。



アリシアたちは神殿を後にし、ガーディアナの最も高い山頂への旅を開始した。

彼女の純白の衣装は旅の途中で埃や汚れを受けながらも、すぐにその純潔で無垢な白さを取り戻し、彼女の強い意志と美しさを際立たせていた。




満月の夜が近づくにつれ、アリシアたちの旅は困難を極めた。

ガーディアナの最も高い山頂への道は険しく、彼らを待ち受けるのは厳しい自然の試練だった。しかし、彼らの心にはリリアを救い、ガーディアナを闇から解放するという共通の目的があり、それが彼らに力を与えた。


「この旅、本当に大変ね。でも、リリアを思えば、どんな困難も乗り越えられるわ」とアリシアは力強く言い、彼女の純白の衣装が風になびきながら、彼女の決意を象徴していた。


エドワードは剣を手に

「何があっても、私たちは一緒だ。リリアを救い出し、『闇の瞳』を封じる」

と言い、団結の精神を高めた。


ガレスは古文書を再確認しながら

「満月の夜、星々が一直線に並ぶその瞬間が、儀式に最適な時だ。私たちはその時を逃してはならない」と語った。


クロウはアリシアの隣で彼女を見守りながら

「アリシア、あなたの強さと優しさが私たちを導いてくれているわ。リリアもきっと、あなたのことを見守っているはずよ」と優しく励ました。


ついに、彼らは山頂に到達し、満月の夜が訪れた。

神秘的な星々が空を飾り、『封印の石』と『闇の瞳』を使った儀式が始まった。アリシアは祭壇の前で深く息を吸い込み、リリアを思いながら儀式を開始した。


彼女の周囲には光と闇が交錯し、彼女の純白の衣装が神秘的な輝きを放った。アリシアたちの運命とガーディアナの未来が、まずはこの一夜にかかっていた。


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