第6話  東への旅立ち

村の朝はいつも通り、心地よい鐘の音と共に明けていったが、アリシアにとっては新たな旅立ちの日だった。

そして特に朝の光によく映える、彼女の巫女としての装束は純白で、光を反射するたびに輝き、その細部に施された金の糸が太陽の下できらめいていた。

衣装は巧みに彼女の体のラインを強調し、露出された肩や協調された胸元が彼女の女性らしさを思わせる。


「姉ちゃん、気をつけてね!」

カイが涙をこらえて言った。


サシャもアリシアにしがみつきながら言った。

「アリシア姉ちゃん、絶対に戻ってきてね!」


「もちろん!あなた達にウソなんてつかないわよ」


アリシアは子供たちを優しく抱きしめ、その頃には村人たちも彼女たちの旅立ちを見守っていた。



「さあ、アリシア。時は待ってくれないわよ。」クロウの声が颯爽と響いた。


「うん、分かってる。行こう、クロウ。」




「じゃあみんな行ってきます!!」


歩き出す彼女の衣装の裾が風になびき、その裾からお尻のギリギリまで透けた生地から見え隠れするしなやかな脚が、村人たちの目を引いた。



アリシアは大きく振り返り、村に手を振った。


「またねぇぇー!きっと帰って来るからねぇぇぇ!」


村人たちみんながアリシアが見えなくなるまで手を振っていた。




彼女たちが村の外れを出ると、アリシアは深く息を吸い込んだ。

そして少しだけ下を向いていた。


「アリシア、目を前に。過去に目を留めていたら、未来は見えないわ。」クロウはいつもの優しく芯のある声でアドバイスを送った。


「うん。ありがとうクロウ」


彼女の目の前に広がる道は、彼女の長い脚が一歩一歩確実に測る。

その歩みは、見た目の美しさだけでなく、内に秘めた力と決意をも感じさせた。

純白の衣装が今まさに冒険への第一歩を象徴していた。



草原に向かう道中、アリシアの衣装は彼女の動きに合わせて煌めき、純白の布が風に舞うたびに、太陽の光を反射して周囲を明るく照らした。

その美しい衣装は、彼女が歩む草原の小道で、ひときわ目を引く存在だった。


彼女たちが歩を進めるにつれ、アリシアは不意に自らの衣装を見下ろし、ほんの少し首を傾げた。

奇妙なことに、これまでの旅路で数え切れないほどの草原を駆け、森を抜け、そして小川を渡ってきたにも関わらず、その衣装は汚れ一つつかず、縫い目一つ乱れることもなかったのだ。


「クロウ、見て!」

「この衣装、いくら旅をしても新品みたいに綺麗なのよ。不思議だわ...」

アリシアは子どものような驚きと好奇心を目に宿しながら、自分のスカートを掴み、軽く持ち上げてみせた。


クロウは優雅に尾を振りながら近づき、アリシアの視線に合わせてチラリと衣装を見た。

「それはね、アリシア。あなたの純粋な心と「光の巫女」としての聖性を象徴しているのよ。この世界の魔法は、心がけと意志の清らかさを反映するもの。だから、あなたの衣装はいつでも完璧なの。」


アリシアはその言葉を聞いて、微笑みをこぼしながら不思議そうに自分の衣装を再び眺めた。

「ふふっ、それなら汚れ知らずでいられるのも納得ね。でも、ちょっとだけズルいかも。」


「ズルいのは、あなたのその無邪気な魅力よ。」

クロウはアリシアの頬を優しく猫パンチしながら微笑んだ。


「さあ、次の試練に向かいましょう。その衣装が、あなたがどれだけ困難に立ち向かっても汚れないように、私たちの旅もきっと清らかに進むわ。」


アリシアはクロウの励ましに胸を弾ませ、再び東の草原へと足を進めた。彼女の純白の衣装は彼女の歩みと共に輝き続け、道すがらの花々が彼女の通り過ぎるのを見て、まるで敬意を表するかのように頭を垂れた。


向かうは東の草原の隠された砦。そしてこの世界をともに救う勇者の元へ。







「でもさぁぁ……汚れないのは最高だけど、やっぱりこの衣装エロ過ぎじゃん!!」




行き過ぎる花々が頭を垂れるのは、アリシアの衣装のせいなのかも知れない。





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