第7話 気がかり

側近は小気味良かった。

目の前の男はすっかり色を失っている。

同志の威光が、異邦人をして恐懼せしめている。

この任務にただ一人選ばれた。

名誉であった。

ただ、絶対に誤りは許されない。

最近、気掛かりがあった。

同志の様子だ。

沈鬱…。

考えすぎだろう…。

一方、男は詰所の小窓に手を突っ込んでいた。

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