第18話 ダイアログについて

ユウキ「今回からダイアログについて、解説だ!」

アリス「お願いします。っといってもダイアログってなんですか?」

ユウキ「基本的には以下のようなことだな」


・地の文における、キャラクターの心情


ユウキ「一人称にしろ、三人称にしろ。地の文は存在するだろ?」

アリス「それはそうでしょう。セリフだけでは、小説は成立しません」

ユウキ「実は地の文にも、2種類の要素があるんだ」

アリス「そうなのですか? 一体それは……」


ユウキ「まず状況や動作を説明する、”説明文”だな」

アリス「誰がどう動いたかなどですね」

ユウキ「例えば以下のような文章が、説明文にあたる」


主人公は剣を引き抜いた。そのまま構えを取り、一歩踏み出す。


ユウキ「ありのままに状況を説明しただけの文章だな」

アリス「これはなんとなく、分かるような気がします」

ユウキ「じゃあ、お次はダイアログについての、解説をしようか」

アリス「ええっと、キャラクターの心情でしたよね?」


ユウキ「うん。これはキャラがその時何を思ったのかなど書く場所なんだ」

アリス「心情描写ということですか?」

ユウキ「ああ。その動作をしたとき、何を思ったか? これがダイアログだ」

アリス「う~ん。説明されても、ピンっと来ませんね……」


ユウキ「だろうと思って、例文を用意してきた」


主人公は歯を噛みしめて、剣の柄に手を伸ばした。

その腕は強く震えており、目を細めて眉間にしわを寄せて相手を見つめる。


ユウキ「なんとなく相手に怒りを抱いているのが、伝わって来るだろ?」

アリス「確かに。先ほどと似たような文章ですが、随分と印象が変わります」

ユウキ「こんな風に、ダイアログはその時の感情や心情を書くものなんだ」

アリス「そういえば、唐突に一人称の語りが出てくる小説もありますね」


ユウキ「それもダイアログの一種だな」

アリス「なるほど。とにかくキャラクターの心情の事を言うのですね」


ユウキ「地の文は”説明文”と”ダイアログ”のバランスが大事だ」

アリス「大体どれくらいだと、良いのですか?」

ユウキ「人にもシーンにもよるが、半々くらいがバランスよく取れると思うぞ」

アリス「なるほど。心情と動作は、バランスが大事なのですね」


ユウキ「あ。でも使い処を間違えるなよ。戦闘シーンとかは、動作描写多めのほうが良い」

アリス「確かに。動作ごとに心情を入れたら、テンポが悪くなりそうです」

ユウキ「ここぞというときに、心情を入れる。それがダイアログのコツだ」


・ダイアログとは、心情を書く場所である

・地の文には説明分とダイアログの2種類ある

・ダイアログ:説明文の比率は5:5が丁度良い


ユウキ「軽い解説が済んだところで、もう少し詳しく解説だ!」

アリス「ダイアログが何であるかは、分かりました」

ユウキ「次回はそもそもどう使えば良いのかを、解説だ!」

アリス「確かに。使い処が大事ですものね」


ユウキ「それじゃあ、みんな! 次回も宜しく!」

アリス「お願いします」

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