第13話 問題の作り方

ユウキ「今回は表面的、根本的問題の作り方を紹介だ!」

アリス「よろしくお願いします」

ユウキ「といっても内容は簡単だ。まずは根本的な問題から考えてみよう!」

アリス「なぜ根本的問題が先なのでしょうか?」


ユウキ「表面の問題は、根本的な部分があってこそ、成立するんだ」

アリス「どういうことです?」

ユウキ「例えば、心の傷で人を信用できないというコンプレックスがあったとする」

アリス「それが根本的な問題となるわけですね」


ユウキ「その問題から、表面的に解決する議題が生まれるんだ。信用する振りをするとかな」

アリス「なるほど……。表面的問題は、根本に問題があってこそなのですね」

ユウキ「その通り。表面的な問題は、根本的問題を考えれば、自然と出来あがる」


アリス「ではその根本的問題は、どう作ればいいのですか?」

ユウキ「まず注意点として、暗い過去があればいいってものじゃないぞ」

アリス「そうなんですか? 悲しい過去の事だとばかり思っていました」

ユウキ「合う合わないは置いて、まずは以下の方法を試してみよう!」


1.まずキャラクターの理想形を考える

2.そのキャラの強みを、言葉として挙げてみる

3.引き算を行い、理想から欠けた部分を作り出す

4.なぜその部分が欠けたのかを、考えてみる←これが根本的問題となる


ユウキ「説明だけだとわかりずらいから、具体例を出してみるぞ」


1.リーダーシップがあり、戦闘能力も高く、仲間に信頼されている主人公

2.人に頼れる、強い、人を惹きつける力がある、指揮官として優れている

3.2から人に頼れるを引いてみる

4.それが欠けている理由は何か? → なんでも1人で抱え込もうとする癖がある


ユウキ「ここで解決すべきことは、人を頼れるようになるということだ」

アリス「なるほど……。それが根本的問題となるのですね」

ユウキ「お次はこの手順で、表面的問題を作ってみよう」


1.欠けている部分を、”一時的に満たす”方法は何か?

2.それを解決することで、どんな風に変化を及ぼすのか?


ユウキ「これも具体例を挙げると……」


1.主人公が人に頼らざる負えない状況が発生する。渋々承諾。

2.人に頼ることで、肩の荷が落ちる感触を味わう


ユウキ「こんな感じかな?」

アリス「おお! なんだか少しずつキャラが見えてきた気がします!」

ユウキ「表面的問題は、根本的解決のヒントとなる。これは覚えて損はない」

アリス「キャラの欠点を可視化させることも、表面的問題で可能そうです」


ユウキ「最後に上記のやり方をスムーズに行う、特訓を紹介だ!」

アリス「お願いします」

ユウキ「少々難しいが、以下のやり方がおすすめだ!」


・とにかくキャラの理想形を、10単語の言葉にしてみる


アリス「なんですか、これは?」

ユウキ「言葉通りだ。とにかく、そのキャラの理想。魅力を10個あげてみよう!」

アリス「これに何の意味があるのですか?」

ユウキ「この上記のやり方で、最も苦戦するのは、引き算のところだ」


アリス「あ~。なんとなく分かる気がします」

ユウキ「そのため、まずは引き算を行うために必要な、素材を集めることだ」

アリス「なるほど。単語が集まれば、自ずと引くべき要素も見えてくると」

ユウキ「そういうこと! 難しいと思うから、多少かぶってでも、10個挙げてみてくれ!」


アリス「確かに難しそうですが、その分力はつきそうですね」

ユウキ「今回の内容を、いかにまとめぞ!」


・根本的問題とは、理想状態の引き算である

・引き算の一時解決こそが、表面的問題である

・理想状態を10単語にまとめてみる


ユウキ「というわけで、今回でキャラの魅力については終了だ!」

アリス「次は何を紹介してくれるのですか?」

ユウキ「新人賞を目指す人にとって、最も大事といってもいいものを紹介する」


アリス「新人賞を目指さない人にも、重要そうな要素ですね。それは何です」

ユウキ「ずばり! 世界観だ! 小説はこれを活かせるかに、掛かっているといっても過言じゃない!」

アリス「経験者は語るですね……。楽しみにしておきましょう」


ユウキ「それじゃあ、みんな! 次回もよろしく!」

アリス「お願いします。」

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