第12話 キャラクターを構成するものについて

ユウキ「今回はキャラの構成について 解説だ!」

アリス「キャラの構成ですか? 一体どんなものでしょう?」

ユウキ「難しくはない。内面と外面の事だからな」

アリス「なんだ。良く指南書で聞くような内容ではないですか」


ユウキ「内面と外面だが、別に表の性格と本来の性格と言う意味じゃないぞ」

アリス「え? 違うのですか?」

ユウキ「正確にはそのキャラが抱える表面上の問題と、根本的な問題だな」

アリス「どう言いう意味ですか?」


ユウキ「基本的に魅力がないキャラっていうのは、物語上登場の必然性がないキャラだな」

アリス「そうですね……。かませモブが代表的でしょうか?」


ユウキ「だからまず、問題を作ってキャラの必然性から立てるんだ」

アリス「そもそもその問題とは、何のことでしょうか?」

ユウキ「ここでは”解決すべき課題”と定義するぞ! 例えば以下のようなものだ!」


・トラウマの克服(過去の傷など)

・目標の達成(大会で優勝するなど)

・再戦での勝利(ライバル戦など)


ユウキ「このように、そのキャラが解決すべき、課題が問題となるんだ」

アリス「ふむ……。では表面的の問題と、根本的な問題とは?」

ユウキ「ここでは問題を更に、以下のように定義するぞ!」


・表面的問題

 ・トラウマがあることを見せないようにする(心の傷を隠すなど)

 ・一時的な目標を達成する(1回戦の勝利など)

 ・再戦の条件を達成する(ライバルに再戦を申し込める条件を満たすなど)


・根本的な問題

 ・トラウマの完全克服(心の傷と向き合うなど)

 ・目標の完全達成(決勝戦で勝利するなど)

 ・再戦を行う(ライバルとの決着など)


ユウキ「ここで大事な考え方を、1つ紹介するぞ!」

アリス「大事な考え方?」

ユウキ「”根本的な問題を解決するには、目の前の表面的問題を解決する必要がある”だ!」


アリス「ええっと……。どういう意味ですか?」

ユウキ「例えばトラウマを克服したい場合、以下のような展開を考えてみよう!」


虐められて他人の事を信用できないトラウマ

→心を閉ざしていることを隠そうとする=信頼する振りをする(表面的解決)

→徐々に相手の事を信用したくなってくる

→相手を信頼するため、虐められた過去と向き合う(根本的解決)


ユウキ「この時、最初に解決すべき問題は、”他人とつながりを持つこと”だ」

アリス「確かに。信用するにも、他人とのつながりが必要ですからね」

ユウキ「これが表面的な問題。根本的には解決していないけど、最初の課題はクリアだ!」


アリス「その後信頼したいという気持ちで、傷と向き合う展開になっていくわけですね」

ユウキ「そういうことだ。これがキャラの内面と外面だ」


アリス「なぜこんなことをする必要があるのですか?」

ユウキ「感情移入をスムーズにするためだな。まず人は第一印象が大きい」

アリス「現実でも見た目がなんだかんだで、大事といわれていますからね」


ユウキ「第一印象が壊れた時、人は大きな衝撃を受けるんだ」

アリス「そこに膨大なエネルギーが、使われるわけですね」

ユウキ「だからこそ、まず表面の問題で第一印象をつける」


アリス「例の場合、人を信頼する振りをする腹黒い人ですね」

ユウキ「そこから内面を掘り下げることで、ぐっと魅力が上がるはずだ!」

アリス「ただの腹黒い人から一転。信頼したいけど、できない葛藤が生まれると」

ユウキ「よし! じゃあ今回の内容をまとめるぞ!」


・キャラの内面と外面をかき分けよう

・表面的問題と根本的問題を考えてみよう

・表面的問題を解決してから、根本的問題に立ち向かおう


ユウキ「ざっと紹介したけど、そもそもこの表面的、根本的問題をどう作るか」

アリス「それが一番の問題ですね……。紹介されても、どうすればいいのか……」

ユウキ「というわけで、次回はそれらの作り方と、特訓方法を紹介だ!」

アリス「難しそうですが、やってみる価値はあると思います」


ユウキ「それじゃあ、みんな! 次回もよろしく!」

アリス「お願いします」

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