甘くて切ない10代の恋愛小説でして、思春期の甘酸っぱさと真剣さが文章からあふれ出てくる感じがする小説です。
なんというか、作者さまの文体も若くて、それがまた青春時代の物語を思い出させてくれるというか、甘酸っいというか、とにかく物語と本当にマッチしていて、文を追って読んでいくたびに、心がドキドキするというか、そんな青春時代の大切な何かが詰まっている小説です。
一応、恋愛小説という形になっていますが、音楽の知識や楽器の知識も分かっていないと書けない描写がところどころにあり、それが、この小説をただの恋愛小説から一つ上の小説にしている感じがしてならない気がしています。
あ、あと、ラストシーンは、これぞ青春って感じです。6万文字くらいの中編ですので、是非最後まで読んでみてください!