第4話 武林転移者の特権

モンスターが持っている斧を勢いよく振り下ろす。

(スピードは普通ね。この程度なら拳だけでもいけるかしら)

アタシはモンスターの攻撃を避けながら顔へと1発殴った。

ドゴーンッ

モンスターが飛ばされた。

「あ、あら?ち、力入れすぎたかしら...?」

ピロン

武林の時に表示されたようなパネルが映し出される。

<ハイオークを倒しました。>

「何これ...てか倒したのね。1発で...弱すぎないかしら?」

ハイオークの死体を見ながら思う。

「このパネル、ほかの使い道ないのかしら?」

そう言うと新しい画面が映し出された。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

対象:白藤蓮

マナ:測定不能

内功:測定不能

属性:全属性適正

[スキル]

換骨奪胎かんこつだったい

死霊術ネクロマンサー

暴食グラトニー

支配者眼コントロールアイ

鑑定眼ジャッジメントアイ

[特別スキル]

神守護者カミノシュゴシャ

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

「マナと内功が測定不可能って何よ!

そういえば朱一が『武林にいた時の内功はこっち地球に来た時のマナになる。けど元の内功は維持されるから実質内功2倍だから武林転移者が強いんだ。』なんてこと言ってたわね。武林にいた時も内功ほぼ無限に等かったからマナもこうなってるのかしら。ハイオーク倒したのも無意識にマナを使っていたからなのかしら?」

分からないことが多く、頭を抱えていると、ハイオークの群れが洞窟の奥からゾロゾロと出てきた。

「まぁよく分からないけど、とりあえず全員倒させてもらうわね。」

ハイオークの群れへ向かって飛び出した。

そして全員でなぎ倒して行く。

(確かにさっきは気にもしなかったけど手に内功が込められているわね。武林での癖かしら?)

力の使い方を考察しながらどうするかを考える。そしてマナを拳に集中させるようにしてハイオークを殴る。

するとハイオークの上半身が消し飛んだ。

「な、何よこれ...アタシ武林にいた時も内功の制御は完璧だったのに...マナは使えないのかしら...」

周りを見渡すとハイオーク達が怯んでいる。

「でも仕方ないわね、マナは一応初めてなんだし。今日ここで使い方に慣れるしかなさそうね。」

色々なことを試しながらハイオークを蹂躙して行く。

───────────────

「す、朱雀ハンター?!何故ここに?!」スーツの男は突然現れた南乃朱一朱雀ハンターに驚きを隠せないでいる。

「その呼び方やめてくださいって言いましたよね?まぁそれは置いといて、うちの事務所近くですからついでに見に来ただけです。」

そう簡単に言う朱一に対しスーツの男は

少し引いている

(近くって...20kmのどこが近くなんだよ?!)

「で、これが変化型ゲートですね。確かに感じるマナはそれぐらいあります。」

そうスーツの男に話していると

!!」

「獅音君?!」

獅音が朱一の元へ走る。

「兄ちゃんが!まだッ!中に!」

「蓮が?!な、何があったの?!」

獅音は焦りながら話す。

「帰り道...ここにゲート現れてたから俺も入ったんだよ...8人のしかもB級チームの中のの人らが10分以上帰ってきてないって聞いて...俺も入ったんだ...」

このゲートの元のマナの量からするにC級のだいぶ下の方、ほぼDと言っていいくらいのものだ。しかもこの程度の大きさだと魔石もモンスターもほとんど居ないよなもの。だから普通10分もかからない。心配するのは当たり前のことだ。

「で、入って奥進んだらが出てきて...戦ってたら剣折れちゃって...ハイオークの攻撃を受けそうになった時兄ちゃんが助けてくれて...そこから記憶が無いんだよ...兄ちゃんをとめた所は覚えてるけど...」

獅音の話を聞いてますますまずいと思った。

(流石の蓮でもこっち来てちょっとしか経ってないし、マナもスキルも属性魔法の使用も全然分かってない、危なすぎる!)

朱一はゲートへ向かい走った。

「今から中へ入り攻略してきます!」

スーツの男に話す。

「わ、わかりました!S級ハンター様なら大丈夫ですね!」

少しほっとしたようにしている。

そして朱一はゲートへ入ろうとした。

すると、

パヂッ゛

「ッ?!」

強い電流が指先を走った。

(これ...結界?まさかボスモンスターか?こっちからの干渉が出来ない...)

「は、入られないんですか...?」

スーツの男が困惑したようにこちらを見つめている。

「今すぐ鑑定スキル持ちの人を探してきてください...それか結界師...」

「ど、どういう事ですか?!」

「強い結界が張ってあります。こっちからの干渉が出来ないように...おそらくボスモンスターの仕業です。もし無理やり入ろうものなら体の四肢が引きちぎれますね」

そう説明するとスーツの男たちは急いで指示した通り動いた。

(どうする?龍化スキルを使えばいけるかもしれないけど、ここら辺の被害が酷くなる...でも結界が張られているということは蓮はまだ死んでいない...)

悩んでいると、ゲートの感じるマナの量が変わった。

(?!マナが減った?!まさかボスモンスターを...)

するとゲートにクリアの兆候が見られた。

ゲートはクリアすると色が変わる。赤から青へと。つまり無害ゲートへと変わる。

そして、攻略者ハンターが出る時にはまるでなる。

「ま、まさか?!」

スーツの男はゲートを見て驚愕している。

「ははっ。心配は要らなかったみたいだね。」

中から蓮が

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オネェ兄貴は重度のブラコンです〜弟信者の兄は恐い〜 朱鷺乃 紗菊 @sakiku_0921

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