文芸とは何ぞや?

MURASAKI

文芸とはどんな作品を指すのか知りたい

 文芸のカテゴリを見ていて最近思う事がある。


「文芸って何ぞや?」


 私の勝手な主観で思いえがく文芸作品と言えば、詩・随筆・評論・情緒重視の現代劇くらいだろうか。

 広義では情緒重視のファンタジーも含まれると思う。例えばキャラ文芸などは、キャラクターが立っていてリアリティがある文芸作品と位置付けられていて、ライトノベル寄りの文芸作品を指すそうだ。


 調べてみたところ、ハッキリとした定義はない様子で、一般的な国語辞典(デジタル大辞泉)で調べるとこのように書かれている。


*引用-------------------------------

1 言語によって表現される芸術の総称。詩歌・小説・戯曲などの作品。文学。

2 文学とその他の芸術。また、学問と技芸。学芸。芸文。「—の興隆期」

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所謂文芸やライトノベルに詳しい人々が書き込んでいるであろう「ピクシブ辞典」ではこのように書かれている。


*引用-------------------------------

文芸とは、言語で表現される芸術の総称である。

なお、いわゆるサブカルチャーに含まれる作品(ライトノベルや漫画など)は、文字を使って表現された作品であっても「文芸」に含めないことが多い。

-----------------------------------*


 後者の方がしっくりくる。私の考えている文芸の位置付けと大差ない。


 では、小説家になろうやカクヨムと言ったプラットフォームで、文芸を見た時にこれに当てはまる作品はあるだろうか?

 覗いてみると「異世界転移」している作品が並んでいる。これは、普通にハイファンタジーだと感じるのは私だけだろうか。


 そこでもう少し調べてみた。

 小説のお作法研究をされているサイトを発見し、そちらの内容を読んでライトノベルと文芸の違いに納得した。

 ざっくり要約するとこう書かれていた。


*要約-------------------------------

ラノベ……読者が主人公になりきって楽しむ。基本はポジティブ。主人公が最後に勝利する物語。

文 芸……読者が客観視して楽しむ。基本、読者が優越感を得る体験をするので悲劇である(主人公が次々不幸になる)物語。

-----------------------------------*


 なるほど。何となく理解出来てきたように思う。

 確かに、なろう系では不幸スタートでも主人公が強くなり、仲間が増えてハッピーな終わり方をする物語がほとんどで、最後にどんでん返しで不幸になれば「はあああああ?」と読者が不満爆発するだろう。

 言われてみれば文芸作品の主人公は幸薄く儚く、不幸の末に最後に果ててしまう様子を、美しい文体で書き綴った文学に近いような作品をイメージする。勿論、これは筆者の完全なイメージではあるが。


 どのサイトを覗いても、最近はカテゴリーエラーで上位を取っている作品をちらほら見かける。

 作者がこのジャンルだと思って書いているなら仕方ないが、わざと「こっちの方が人口少ないから順位取れそう」でカテゴリーエラーの投稿をしている人も(一部ではあるものの)いるのではないかと思う。いや、小耳にはさんだこともある。


 主人公が(転生・転移含む)異世界で他者より強くてかっこよく魔法を使って冒険して……という前向きな冒険譚が、果たして文芸なのだろうか?

 それがもし「児童向け」なら文芸かもしれないが、どこからどう見てもハイファンタジーの作品を文芸と言い張る理由は何なのか気になった。もしかして三人称だから文芸にしている……などだろうか?


 もし理由が分かる方がいらっしゃれば、感想欄などで教えて頂きたい。

 文芸ジャンルに掲載する物語は、本来はどういった作品であるべきかを。


 どう見てもハイファンタジーを文芸で掲載している本当の理由を私は知りたい。

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