閑話3

どうじつ どうこく かわどう


「たく、なんおれものつだわねぇといけねぇんだよ」


 りょうがそうもんうと、ときかえす。


「だったら、ともだちところあそびにったら?」

みんなようるからかたねぇだろ!」


 さらかえしたりょうと、とき百合香ゆりかかわったどうどうあるいている。

 くろさわみやもとりょうからじゅぷんほどところちゅうがたのスーパーがり、さんにんはそこにかってあるいていた。


だいたいくろさわばあさんにたのんで、くるまきゃあかっただろ。なんあるいてくんだよ」


 さいもんりょうに、ときあきれたかおう。


おとこくせなさいわね。みおでももんわないわよ」


 さらつづけて百合香ゆりかがおう。


「それとわたし百合香ゆりかちゃんとはなしてみたかったしね」


 ときことに、百合香ゆりかそうにかえす。


わたしですか?」

「そうよ。百合香ゆりかちゃんわいいし、ともだちってみたいとおもってたの。ダメかしら?」


 れいときわいいとわれ、百合香ゆりかかおあかくしてていする。


「カワイイなんてそんな……」


 するととき百合香ゆりかう。


「うちのがっこうの、けんしつせんせいってたんだけど。わいおんなわいいとわれたら、調ちょうらないていほこりなさいって。さもないときらわれることるそうよ?」

「……そううモノなんですか?」


 かえ百合香ゆりかに、ときだれったのかのせつめいをする。


かおるいえた、あのせんせいことよ?」

「……あのせんせいことなら、しんじていかも」


 しばらふたかいうしろでいていたりょうを、何所どこからともなくしょうねんこえぶ。


「おぉぉい、りょう!」


 りょうあたりをまわすと、ちかくのはしうえに、どうきゅうせいあま しゅうぞう姿すがたける。

 しゅうぞうくるまないことかくにんし、りょうたちるとりょうく。


かった。おまえったら『どもたちは、ともだちいえあそびにった』てわれるし。なぁらない、つだってしいことるんだけど?」


 するとりょうこまったかおをしてこたえる。


しょおしえてもいけど、ぶん今日きょうだぞ」

「そうか…… それよりそっちのあかじんたしか、しずしょうてんこうしてだよな。なんでおまえいっしょるんだ?」

なんでおまえってんだよ」


 しゅうぞうそうにそうかえしたりょうに、しゅうぞうおしえる。


からいた。たしかにこりゃ、おんながほめるわけだ」


 れるしゅうぞうときがおう。


はじめまして、わたしふし とき

おれあま しゅうぞうって


 しゅうぞうときにそうしょうかいをすると、百合香ゆりかおどろいてしゅうぞうく。


「アナタがおねえちゃんのかれしだったんだ?」


 そうわれたしゅうぞうは、テレながら百合香ゆりかかえす。


たし百合香ゆりかちゃんだっけ? そのはなし、だれからいた?」

「おにいちゃん」


 百合香ゆりかがそうかえしたので、しゅうぞうりょうにらみ、りょうほうしゅうぞうにゴメンのポーズをった。

 そんなようときはクスクスわらい、しゅうぞうく。


しゅうぞういっしょない、ものあとるけど? ちなみにしょうがくせいじゅうにんあつまって、グループにかれてて、かたほうにはがっこうせんせいふたいてるわ。もちろんがっこうきょうじゃない」


 ときせつめいに、しゅうぞうきょうしめすがざんねんそうにう。


なんあつまりだよそれ…… きょうるけどこんかいはパス。そんじゃ、おれいえもどるわ」


 そうわって、しゅうぞうりょうたちからはなれてく……

 しかしちゅうまり、りょうしゅがえしのことける。


りょう! のぶにはかるなよ」

なにってんだ、おまえ!」


 りょうがそうおこってかえすと、ときりょうく。


のぶってだれ? まえじゃ、おとこおんなわかんないけど?」


 すると百合香ゆりかこたえる。


「たしかおねえちゃんが、おにいちゃんのかのじょってってたけど?」



 ★★★★



どうじつ どうこく みやもと


「まさかほくが、あそこまであわてるとわな」


 わたなべせんせいがそううと、ようつづける。


「コイツ、ときたまものすごくはずかしいことうからな…… こん春日かすがにでもいてみるか?」

「だから、めてってば!」


 おこほくに、ようはからかうようう。


わるわるい、じょうだんだからそうおこんなよ」


 たりているみおは、クスクスわらっている。


「ミオッチもわらわないでよ」


 そんなさんにんようながら、きよしげおもう。


(このようなら、もんだいないか……)


 ほほんでいるきよしげに、じょうせんせいはなける。


なにか、うれしそうですね」

「いやぁ、どもたちげんってかったなとおもいまして。それとじょうせんせいも、いらしてくださりありがとうございます」

わたしも、ふたしんぱいでしたし」

「そうですか。それとはべっけんもうわけありませんが、うちかみってみませんか?」

「そうえば、かんどりいているんでしたね。……やすくしていただけるのなら」

「ありがとういます。それなららいしゅうの、ようなんて如何どうです?」


 きよしげじょうせんせいかいきながら、おちゃおのおのまえしていたかおるは、きよしげかってう。


「おきゃくさんをれたうえに、デートにさそうなんてすごいしゅわんですね?」

「ハハハ、コレにいよ。そううのは、ろうちちおやとくなんだけど」


 そうったきよしげに、じょうせんせいはふざけてう。


「あら、そうだったんですか?」

「ほらわたなべせんせい。ちゃんとアタックしないと、じょうせんせいられんぞ」


 ようがそうわたなべせんせいをからかうと、わたなべせんせいようおこる。


「こらようせんせいをからかうんじゃない!」

おんなたちがウワサしてたんですけど、ちがうんですか?」


 しかしほくからのついげきけ、おどろいてう。


「ちょとて、なんだそのうわさ!」



 ★★★★



どうじつ じゅうふん かわどう


 とき百合香ゆりかものえると、ちゅうくろさわかうりょうかれた。


「すまんが、みちおしえてくれんか?」


 そんなたりみやもともどちゅうあやしいワゴンしゃったおとこめられた。

 なにあやしいかとうと、っているおとこにんきんにくしつで、何所どことなくかんバリバリなのだ。

 百合香ゆりかときうしろにかくれたのをて、みちたずねたおとこ――ふじわら 信玄しんげんあわててう。


わたしたちあやしいものではない」

「ほらやっぱり。とうりくじゃ、あやしまれてるじゃないですか」


 うんてんしているせいねんにそうわれ、しんげんはそのせいねんる。


五月蠅うるさい!」


 せいねんおこったつぎしゅんかん信玄しんげん百合香ゆりかおどろかせたことき、オドオドしながらう。


おどろかせてもうわけない、おじょうさんたちわたしたちえいたいで、くにめいれいで、さいきんこのあたりにあられるとう、てんおに調しらべにたのだ。しかし如何どうみちまよってしまって。わるいが、くろさわ おりさんとかたいえらないか?」

「それならってるわ、ともだちいえだもの。でもいまはなしがうそかもしれないし、なにしょうせて。しょうがくせいかるはんの」


 ときにそうかえされたしんげんは、あたまひねる。

 たしかにしょたいめんおとこえいたいだとわれ、それをそのまましんじるどもない。

 そしてしょうがくせいおんなが、えいたいくわしいことなどかい

 そんなどもに、ぶんたちえいたいだとしんじさせるすべを、しんげんおもかない。


(やけにしっかりしたおじょうちゃんだ。如何どうする、おもかんぞ…… いやてさっき)


 しんげんがそんなことかんがえているときときはククリにねんおくっていた。


(「貴女あなたわざですか、叔母おばさま」)

(「如何どうかしらね。でも、これで貴女あなたわたししんようしていることしょうめいた」)

(「そうことですか、それでは……」)


 ときはククリとのねんり、しんげんう。


「おじさん、そろそろっていかしら?」


 そうわれたしんげんは、かおをしてはなす。


ってくれ。きみくろさわさんの、まごさんのともだちだとったね。だったらまごさんのまえっているかい?」

どもしつもんを、しつもんかえすの?」

ずかしいはなこたえてもらえんと、しょうていすることきん」

「……よ」

「それではちゃんのともだちまえが、五十嵐いからし ようくんしらいし ほくくん日向ひゅうが たい耀ようくんことを、われわれあやしくないことしょうめいとして、ていしよう」

かったわ」


 ときはそううと、百合香ゆりかあたまでてう。


ひとさらいじゃないみたいね。流石さすがいじゃないと、あのさんにんまえはピンポイントでないし」


 そのこといたしんげんいきき、かたとしことをこぼす。


「はぁ、きんちょうした……」

きんちょうって……だいじょうですか、あいおんなですよ?」


 うんてんしゅせいねんにそうわれたしんげんは、おこりっぽくもんう。


五月蠅うるさい、きんちょうしたのだからかたないだろ!」

「ねぇおじさんたちあんないしてもいけど、じゅぷんぐらいっててくれない。わたしたちものからかえちゅうなのよ?」


 ときはそううと、かたっているレジぶくろしんげんせた。


「それはすまなかった。びにいえまでおくろうか?」


 そうしんげんていあんすると、ときはそのもうことわる。


「ゴメンなさい、むさくるしそうだからえんりょさせてもらってい?」



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子供達と神々の神楽 ~赤の章~ 東 蒼汰 @pn22633

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